azzurriのショッピングレビュー

azzurriのショッピングレビュー

僕が買ったもの、観に行った映画・ライヴなど、要は金を払ったものに対して言いたい放題感想を言わせてもらおうというブログです。オチとかはないです。※ネタバレありまくりなので、注意!

「未来のミライ」ネタバレ有り感想。共通認識が大前提?!

f:id:azzurri10:20200510180108j:plain


細田守が大好きで、今までの劇場用長編映画は全て映画館で観ています。そして、そのどれもがホームラン級の名作ばかりで、もう既にポスト宮崎駿と言っても差し支えないだろう、と思ってました。「細田守にハズレなし」と。

しかし、ハズレちゃいましたねぇ(^^;; 「未来のミライ」。興行的には一応の成果を上げたものの、評価は散々。但し、「日本では」の但し書きがありますが。

僕はと言えば、そんな感じで前評判が悪かったので、さほど期待していなかったんです。でも、良い映画だったですねぇ。

ちなみに海外での評価はむしろ高かったようです。カンヌの監督週間にアニメでは唯一招待されたりして。

それを思うと、近年言われているように、日本の観客の質の低下ってのは案外当たってるのかもなぁ、と少し感じます。

子供がよく描けている

先ずはですねぇ、やはり子供がよく描けているなぁ、と。

ただ、映画が始まってしばらくすると、ステレオタイプな描写があったので、これはあまり期待できないかな、と思いました(^^;; なんせ前評判が圧倒的に悪かったですからね。

しかし、割とすぐに子供の描写が良くなったので、印象が変わった感じですかね。

子供の描写の何が良いかって、くんちゃんがどうしようもねぇグズグズのクッソガキだったところですね。それがすごく可愛かった。それを叱るお母さんも大変で、なかなか「らしく」描けていたと思います。

ただ、それ見て、我ながら保守的だとも思うのですが、やはり母親は働きに出るべきではないとも思ってしまいました。もちろん、女性は優秀な人が多いですから、社会としても必要だし、多くの女性も社会で活躍したい、と思う人も多いでしょう。また、夫の稼ぎが悪くて仕方なく…という家庭の事情もあるでしょう。

でも、子供には母親が一番で父親はそれ以下なのです。

社会というのは子供のために、教育のためにあるものだと、僕は思っています。だから、子供のことを思うと、やはり母親は子供のそばに居た方が良いのではないか、と思うのです。

また、自分より次に生まれた子供に時間を奪われる長男長女の心情、それに伴う行動がよく描かれ過ぎいていて辛かったですね。そうです。私は長男です。

以上の意味で、この映画は男、特に長男が観るには辛い映画かもしれません。またその感じが良いんですけどねw

家の建築最高!

また、くんちゃんの住む家の構造が非常に良かったです。

先ず、家の『中に』庭があるのは(中庭ではないんです)、俺も子供の頃に描いていた理想の家と同じだったので、見ていて楽しかったですねー。

あと、あの木の生えた庭が不思議の世界の入り口となるわけなんですけど、ちゃんと伏線が張ってありました。庭についての絵本をくんちゃんが放り投げたシーンがあったんですけど、あれが一つの契機になっていると思います。少々乱暴ではあるんですけど、一応伏線ではありますよね。

ファミリーツリー

また、家族の木とも言うべき物語の一つの象徴ともなっているんですね。

決して会うことのない曽祖父の若い頃や子供の頃の母親との出会いはノスタルジックだし、誰しも若い頃はあったのであり、誰しも自分と似たようなことを通って来たのです。

それを思うと、他人を思いやることもできるし、ある意味許しもできるようになると思います。そういうことをも描いているような気がしました。

共通認識が大前提

その点では同じ家族を描きながら、「万引き家族」は『普通』から外された人たちの家族を描いたのに対し、この作品は『多くの人が通過した家族』について描いたと言う点で、全くの対極にあると思いました。

万引き家族は共通認識しか認めない人には理解されないと思います。一方、この作品は共通認識を前提として成り立っています。逆に言うと、成り立ち過ぎているため、「だから?」ということになりがちなのではないでしょうか。

くんちゃんの冒険はハッキリ言って大したことないし。普通の子供をありのまま描いているだけ(それが難しいんですけど)。だから前評判が悪かったのではないかと思います。

しかし、そういったものを見て、特に子供を育てた親や、長男として生まれて幼稚園生だった人には「こうだったなぁ」と忘れかけていた昔を思い出す契機となるように思います。

そういった人には、記憶を呼び起こされるので、強烈にノスタルジーを感じるのではないでしょうか。僕は多分、そこを感じて、良い映画だった、と思ったのではないか、と自分では思います。

あと、やっぱり山下達郎は良い曲書きますね。