フジファブリック が好きです。そのフジファブリックが初めて映画の主題歌を作ったということで、行ってきました「スクラップ・ヘブン 」。いやあー、正直微妙でしたね。
意表を突いた構図やイメージショットみたいなのはある種のセンスは感じたのですが、何か、こう、観てる者に訴えかけるようなものがないというか、この映画を通して何を言いたいのか今一つわからなかったです。
予告編
役者は、良い! が…
オダギリ・ジョー 、栗山千明 、柄本明 など役者は非常にいい人を使っているなーと思いました。
特に主役の加瀬亮 はよかったと思います。この人をじっくり観るのは初めてだと思うのですが、なかなか雰囲気もあるし、いい役者さんだと思いました。
そんな感じで役者は非常によかったのですが、物語上の人物に魅力があまり感じられなかったのが残念です。
魅力を感じないというか、感情移入がもう一つできない。
何をやりたいのかわからない
なぜ感情移入できないかというと、おそらく、何をやりたいのか、わかりそうでわからないというところだと思います。
何となくこういうことをやりたいんだなーとはわかるんですが、明確にはわからない。そこが狙いかもしれないのですが、やっぱり目的はハッキリしてほしいです。
そう、動機はなんかわかるんですよね。でも、目的がハッキリとわからない。それぞれが起こした行動によって何をやりたいのかハッキリわからない。
少々ベタでもいいからそういうことを説明してもらいたかったです。
何もできなかった主人公
あと、何より腑に落ちなかったのは、主人公が何もできずに終わってしまったことでした。
自分が不満を抱いていた警察に対して何も変えることはできなかった。印象としては柄本明演じる刑事にボコボコにされただけ、という感じでした。
また、栗山千明演じる薬剤師と主人公の警察の関係ももう少し描いて欲しかったです。
警察が薬剤師に対して少なからぬ好意を抱いていたことはわかったのですが、何かあっさり描いていましたからね。
もう少しこの二人にスポットを当ててもよかったと思います。
それから、若干気になったのはオダギリ・ジョーのキャラ作り。基本的にはいい役者さんだとは思うけど、あのキャラ作りは微妙。何か不自然さを感じました。
あと、フジファブリックの主題歌はやっぱりよかったです。特に中盤のピアノソロはよかったですねー。金澤ダイスケはやっぱりいいキーボーディストだなぁと思います。