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僕が買ったもの、観に行った映画・ライヴなど、要は金を払ったものに対して言いたい放題感想を言わせてもらおうというブログです。オチとかはないです。※ネタバレありまくりなので、注意!

ジム・ジャームッシュ監督作「パターソン」ネタバレ有り感想。双子の意味はなんだろう?

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ジム・ジャームッシュ監督作ということで、「パターソン」を観ました。

主演のパターソンを演じるのはスター・ウォーズの最終シリーズでカイロ・レンを演じたアダム・ドライバー。そして、その相手役である妻・ローラを演じるのは「バハールの涙」で主人公・バハールを演じたゴルシフテ・ファラハニ。

それぞれ、全然違う作風に出演した二人が、全然違う人柄を、しかも夫婦を演じていますので、その、何と言うか、ギャップ感(?)を楽しむのも妙味かと。

半沢直樹を観た後、「鍵泥棒のメソッド」の堺雅人香川照之を観ると五倍笑えるというのに似ています。いや、少し違いますか。あぁ、全然違いましたね。

たいせつなたいくつ

ま、正直、全体的に退屈な作品ではありました。が、その淡々とした感じは悪くないんですよ。アンチクライマックスというかね。

金をかけ倒して、ヒットを狙いに狙いすましたハリウッド大作とか、最近日本で流行りの「泣けるー!」とか「笑えるー!」しかない映画に辟易としている人なら、楽しめるのではないかと思います。町中の雑踏の中に、ふとベンチがあるような。いや、違うな。

内容はと言いますと、主人公の生活の一週間を切り抜いた、まさにその登場人物の人生の一瞬を切り抜いたとでも言うべき作品です。

ペンシルベニア州に実在するパターソンという町と同じ名前のパターソンはバスの運転手で(アダム・ドライバーが演じるのはバスのドライバー。うまい!)、規則正しくも退屈な、それでいて大切な毎日を送っています。

バスの乗客の会話に微笑んだり、ちょっと突拍子もない妻相手に戸惑いつつも、でもすれ違いなんかはなく、本当に愛しています。

そんな日常を切り取るように、パターソンは詩を書いているのですが、そんな彼の詩は人生そのものなんでしょう。この映画自体は彼の人生の一部を切り取っていますが、その切り取った一部の中には、彼の人生の全てと言ってもいいような、詩が映画全体に渡って、淡々と綴られていきます。

この、ちょっと逆説的な、大げさに言うとダイナミズムが、この退屈な作品に悪くない感じを与えているのかもしれません。

パターソンは本当に詩が大好きで、女の子やラッパーが詠む詩に素直に感動し、影響を受けたりします。

この、すぐに影響を受ける、というスタンスが良いのかもしれません。変にこだわりがないというか、頑強なところや、偏屈な、ところが、ややもすると芸術家肌の人ってあるじゃないですか。そういう態度とは、素直に感動し、影響を受けるというのは、ある意味真逆だと思うんです。その風通しの良さが、いいですよね。

でも、そんな風にして書き溜めた詩を綴ったノートが、よりによって愛犬に噛みちぎられてしまうんです。

ホントならドラマティックな展開で、もっと仰々しく描くところなんでしょうが、そこを淡々と、あっさり描くあたりが良いんですよねぇ。ここらへんがアンチクライマックス、というか、ヒットを狙いに狙いすましたハリウッド大作とか、最近日本で流行りの「泣けるーとか「笑えるー!」しかない映画とは真逆を行ってる感じ。

でも、パターソンのがっかりした感じというのは伝わって来ると思うんです。かえって。

そして、その後出会う日本人に渡される白紙のノートがとても良かったんです。

失ったからといって全てがなくなったわけじゃなく、そこから始まる可能性もあるのです。

ちなみに、この日本人は永瀬正敏が演じていて、僕は映画観る時は予告編以外は前情報を極力入れないようにして観るので(それでたまに失敗したりする時もありますが)、永瀬正敏が出てきた時はホントびっくりしました。びっくり嬉しいというべきか。

ちなみにジム・ジャームッシュ監督の作品に出るのは「ミステリー・トレイン」以来、27年ぶりだそうです。

双子?

また、この映画は冒頭に妻が双子ができる夢を見た、という話からやたら双子が出てきます。

これは何かの暗示なのだろうか?と思ったんですけれど、よくわかりません。

永瀬正敏演じる日本人の詩人も、パターソンと同じように詩が大好きで、同じパターソン出身の詩人から影響を受けています。共通する要素も多いので、パターソンにしてみれば双子的な人と言えなくもない。

ただ、この映画の登場人物にはやたら黒人が出てきます。そして白人のパターソンと普通に当たり前に同じように接しています。ついでに言ってしまえばパターソンの奥さんはイラン人です。最後、パターソンの救いとなるのは日本人。

双子と多人種。

ここらへん、何か監督の言いたいことが隠されているように思えて仕方がないです。

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