去年、初めて映画館で『ブレードランナー』を観ました。
それまではTSUTAYAでビデオ借りて観たことはあったんですけど、やはり映画ですからね。デカいスクリーンで観てこそですよね。
また、この物語の時間軸は2019年、つまり丁度去年だったんですよね。そういった意味で物語の時間軸と同じ年に、初めて映画館でブレードランナーを観たのはとても記念になったと思います。
それにしても2019年というと、あのディストピアアニメの一大傑作「AKIRA」も舞台は2019年でしたね。2019年スゲエw まぁ現実には車は飛びませんでしたが。
IMAXブレードランナーは近未来アトラクションのよう
今回観たのはIMAXだったんですよ。やっぱりね、ブレードランナーですからね。ブレードランナーと言えば、あの、サイバーパンクの世界観を決定づけた映像でしょう!
あの世界を是非とも「体感」したいので、IMAXでの上映というのはこれ以上はないシチュエーションではないでしょうか。しかも2019年! しびれる!
で、IMAXで観たんですけど、予想通り! 「体感」しました(悦)。
「あの」都市に入り込んだかのような錯覚を体験出来ましたねぇ。素晴らしかった。
特に最初の方ですね、飛行するパトカーからの空撮のシーンはもうね、アトラクションのようでしたよ。
そういえばYouTubeで岡田斗司夫チャンネルが好きでたまに観てるんですけど、岡田斗司夫もブレードランナー大好きらしくて、まぁ「いかにも!」ですけどねw
それで2時間(!)の解説動画があったんですけど、その中で「ブレードランナー実はつまらない説」ってのがありましてw 挑戦的ですねェw で、その説がなかなかにして「なるほど」と思わせるもので、さすがブレードランナー好き過ぎる人が言うと説得力があるw 気になる方は是非観てみてください。
で、その中で何言ってるかっていうと、要はブレードランナーの最大の魅力はあの世界観なんだと。
SF漫画とかSF小説大好きなSFオタクが「こんな世界行ってみてぇなぁ」と薄ぼんやりと抱いていた世界を明確に映像化してくれたのがブレードランナーであり、それをお菓子食いながら家のビデオで延々流してるのがいいっていう。
言ってみれば、オタク用のディズニーランド、テーマパークなんだと。
この動画観て、はたと思い当たりましたよ。この動画観たのは映画館で観た半年後くらいだったんですけど、IMAXの映画館で「体感」した時のこと思い出して「あー! そうそうそうそう!」ってw
だから、特に2019年のあの年にIMAXでブレードランナーを「体感」するのって、実にブレードランナーの楽しみ方としては至高の楽しみ方だったんですね。
今更レプリカントの見分け方
今回大きな画面で気付いたのはレプリカントとかタイレル社のフクロウなど「人が作った生物」は皆、黒目がオレンジ色になる、ということだったんですけど、今更ですねぇーw 我ながら自分の観察眼のなさにびっくりですけども。
そんなことはブレードランナーファンからすれば常識中の常識だったんですね。後から知りましたw
ただ、案外家のモニターではわからないもんかな、と。
やはり映画はスクリーンでかかることを目的に作られてるわけで、特に公開当時は今みたいにDVDやブルーレイで発売することなんか見込まれてないわけで。ビデオテープにすらまだちょっと間に合ってなかったんじゃないかな?
だから家の小さいモニターではわかりにくかったのかもしれません(自己弁護)。
ただ、レプリカントはいつもオレンジ色なわけでなかったと思うんですけど、どうでしょうか?
時折、オレンジ色になってたような。これは感情が昂った時なんでしょうか?
また、デッカードもレプリカントであるらしいんだけど、オレンジ色に光るのは確認できなかったかな。ただ、調べてみると「デッカードもちょっとオレンジ」ということはあるみたいです。
あと、これは僕の妄想的な見え方だったかもしれないけど、タイレル社の社長はなんとなくオレンジがかっているように見えたんですよね。
タイレル社の社長もレプリカントだというネタを考えていた、とリドリー・スコットは以前借りたビデオインタビューで語っていたんですけど、それで偏見的に見てしまったのかな?
レプリカントは悲しい…
また、映画を観終わった時、なんとも悲しい映画だな、と思いました。
おそらく、この映画の本当の主人公はレプリカントのリーダーなんだと思います。
彼がおそらく一番年上そうなので、4年という設定された寿命が尽きるのも早いのではないでしょうか(他のメンバーは寿命が尽きる前に殺されている)。
そんな彼は割と登場してから、終始、時折辛そうな表情を見せていました。
また、仲間のため、そして自分のためにタイレル博士に会って寿命を長くして欲しいと直談判するんですけど、技術的に無理であることを知らされ、怒りのあまり最後の切り札である博士を殺してしまうんですね。
それは彼らの復讐が成就された瞬間でもあったんですけど、一方では最後の望みを自ら、完全に断ち切ってしまう行為でもあったんです。
そこからの彼の絶望感たるやいかばかりか。
だから、最後のシーンは非常に美しく、印象に残りました。ブレードランナーは映画としてはつまらない、と言いつつも、この、レプリカントのリーダーの最期のシーンは映画史上に残る名シーンなのではないか、と思えてしまいます。
やっぱ蕎麦w
ブレードランナーと言えば、日本のファンの間で殊の外人気が高いのが、冒頭のデッカードが蕎麦を食すシーンですよね
ハリソン・フォードがたどたどしく箸を使いながらw
ただ、禅問答のようだと言われたあの注文のシーン、デッカードが「2、2、4」というのに対し、店のオヤジは「二つで十分ですよォー」と返すんですけど、デッカード的には「二つ」を意味してたように思うのですが…。
デ「Four please」(四つくれ)
オ「二つで十分ですよォー」(日本語)
デ「No、No! Two、two、four!」(違う違う! 2と2で4だろ!)
オ「勘弁してくださいよォー」(日本語)
2と2で4。つまり、二個セットになってるのを二つ。つまり、全部で四つ、の意味で「four」と言ったのかと。
だからデッカードが頼んだのは「二つ」で、デッカード的にはオヤジの「二つで十分」という対応に、「だから二つって言ってんじゃん!」ということなのかと。
いう風に思うんですけど、違うかなぁw