俺の中の三大坂本(坂本龍一 、坂本真綾 、坂本美雨 )の一角にして、日本音楽界最高のサラブレッド、坂本美雨のニューアルバム、「Harmonious」を買ってきました。いや、なかなか良かった! 流石は教授とアッコちゃんの娘!!
この人、ホーント、声綺麗ですよね! 両親共音楽的な才能はズバ抜けてるけど、あんまり声は良くないと思うんですけど、美雨ちゃんは声いいですね~。誰に似たんだろ(^^;; 強いて言えば矢野顕子 かなぁ。似てるっちゃ似てるけど。声もそうなんですけど、アルバム全体の印象も綺麗、ですね。ピアノとチェロを主に使ってて、こういうポップスのアルバムで、特にチェロを全編に渡って使ってくるってのはあんまりないことかもしれませんね。そういう楽器の選び方も綺麗な音作りに一役かってると思います。ただ、綺麗な曲ってなんというか、どうしてもパンチがないというか、インパクトという点ではちょっと弱くて、多くの人にとってはあまりピンと来ないのではないかと思います。このアルバムもそういうきらいはあるんでうけど、でも、ここまで綺麗だったらいいんじゃないかと、思いますね。声といい、曲といい、楽器、アレンジといい。最近、なかなか綺麗な曲作りをする人は多くないですから、僕は基本的には綺麗な曲が好きなので、これからもこういう作品を作っていって欲しいですね。
で、体裁としてはオリジナルアルバムなんですけど、カヴァーの印象が強いですね。質もいいけど、量も多い。もうカヴァーアルバムかっていうくらいカヴァーが多いですね。詳しく調べたわけじゃないけど、クレジット見ると半分くらいがカヴァーなんじゃないかな。僕が知っている曲だけでも3曲ある。やはり特に印象に残った曲もカヴァー曲で、2曲目から4曲目にかけてのカヴァーはすごい。CM曲にもなった「The Never Ending Story」はピアノのバッキングを前面に出して非常に清新な印象を与えてるし、、「オキナワソバヤのネエサンへ」は曲も素晴らしいし、詞がなんか泣けていい。そして名曲「彼と彼女のソネット」はまた一つ名カヴァーが誕生したと言っていいと思います。原田知世 のは原曲をカヴァーした感じですが、こちらは詞も日本語だし、大貫妙子 のバージョンをカヴァーしたと思います。そういった意味でカヴァーのカヴァー。そのひとひねりした感じが実は素晴らしい発想だと思うし、美雨の声にもぴったりのアレンジだと思います。
そんなわけで、なかなか良かったのですが、ただ一つ不満なのは美雨の作曲が一曲しかなかったこと。ご両親が偉大なお二方だけに、絶対才能あると思うので、是非曲もたくさん作って欲しいです。