azzurriのショッピングレビュー

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僕が買ったもの、観に行った映画・ライヴなど、要は金を払ったものに対して言いたい放題感想を言わせてもらおうというブログです。オチとかはないです。※ネタバレありまくりなので、注意!

チャットモンチー2nd.「生命力」は意欲作!!


今回は初回限定で買いました。

 

チャットモンチー2nd.聴きましたー!! その名も「生命力」!! 1st.も名盤でしたが、これも名盤! 「耳鳴り」聴いて気に入った人は買いだな!

 

今回のアルバムでは色んな曲調にも挑戦しています。サーフィン風の曲があったり、ディスコ風(多分)の曲があったり、50'sの雰囲気を取り入れた曲もあったりと、前作に比べ、非常にヴァラエティに富んでいます。そしてそのどれもがギター、ベース、ドラムという彼女たちだけで演奏しており(「素直」という曲だけはピアノの連弾とクラリネットだが、これも彼女たちだけで演奏)「耳鳴り」で確立したチャットモンチーっぽい音に仕上げているのです。無理に余所行きにするのではなく、自分たちの土俵に引っ張り込む。そういう強さを手に入れたように思います。もちろん、「耳鳴り」からのギターロックサウンドも健在です。

 

それからやっぱり詞がいいですね! 三人で歌詞を書いてるんだけど、詞を「書ける」人が三人もいるとやはり強いです(「書く」と「書ける」は違う)。今回歌詞的に一番すごいなーと思ったのは、テーマですね。ステレオタイプな価値観念とは逆の価値観を提出しているところです。例えば、80年代くらいのロックバンドだったら(今もそうなのかな?)親や学校の先生などの「大人」を敵として反抗する歌詞が多かったのに対して、「親知らず」では親を根源的に大切な存在として捉えている。当たり前っちゃあそうだけど、そこをしっかりと認識できるのは大人だし、誠実さを感じます。それから、月って太陽とか星とかに比べて今一つ目立たない的な扱いが多いと思うんですけど、「ミカヅキ」という曲では夜空で一番明るい、という風に捉えています。あと、やはり韻の踏み方ですね。韻を踏みつつ歌詞の流れに無理がない。よく聴くとさりげに韻を踏んでたりする。うまいですねー。特に「とび魚のバタフライ」と「真夜中遊園地」の韻の踏み方は秀逸です。

 

あと忘れちゃいけないのがハシエリちゃんの「泣きのボーカル」です。この人の歌声は「泣き声」ですね。これがねー、切っつないんですよねー! 小さい子が泣いてるみたいな声を出しやがる。ずりーぞ、ハシエリちゃん。ハシエリちゃんの声は特にバラードで、より威力を発揮しますね。今回のアルバムは特にバラードの名曲が多く、ハシエリちゃんの「泣きヴォーカル」を堪能できます。

 

それから気になったのは「素直」という曲のイントロ。はじまって二小節目のピアノの旋律をコードのA(on D or A6?)の第五音に半音上の音をぶつけています。この感じがすごく不思議。この音が効いてますね。いい意味で引っかかる。イントロでこの不協な音を使うことによって、曲全体のイメージを決定づけています。何とも不安で不安定な感じ。歌詞の中の女の子のモヤモヤした感じというか、イライラした感じというか、そういうものを表しているような気がします。

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