カッコいいアメコミアニメと言えば、今は真っ先に「スパイダーマン スパイダーバース」が頭に浮かびますが、これも忘れてはいけません。
「ニンジャ・バットマン」!
アメコミと戦国時代劇という奇跡のタッグマッチ! 異種格闘技! これはすごいですえねぇ。誰が考えたのかわかりませんが、ミスマッチ的な相性の良さは絶妙です。
そしてワタクシ、先程アメコミと言いましたが、原作自体はもちろんアメコミなのですが、この映画、実は日本映画なんです! すごいですねぇ。アメコミ的ケレン味抜群! 日本のアニメの懐の深さを再認識致した次第で御座います!
日本発の素晴らしいサムライアメコミでした。
ケレン味たっぷり、というかケレン味しかなかった!
ま、とにかくめちゃめちゃカッコ良かったです!
ケレン味に溢れていた。というよりケレン味しかなかった(笑)
絵や世界観がとにかくカッコ良いです! サムライアメコミといった感じ。青空がですね、よく見ると波模様だったりするんですよ。空に模様があるんですよ? くあー、最高! この世界観!
また、バットマンの世界と戦国時代劇をすごくうまくミックスしていたと思うし、結構この二つの組み合わせがハマッたんですね。各ヴィランズが各国(各藩?)の将軍となっているのが結構似合ってたと思うし。
やってみたら合っていたというか、こういう、全く異質のものを合わせて新しいものが出来ていくんだな、と思います。
声優陣豪華すぎ
あと、声優陣が超実力者ばかりだったのも良かったですねぇ。
バットマンの山寺宏一を筆頭に(山ちゃんは今大活躍すぎるので、久々の声優だった気がする)、もうみんな本職の声優さんで超一流どころばっかり! 声を聞いてるだけでも楽しめるくらい!
個人的には今回、ジョーカー役の高木渉がすごくカッコ良かったです。口述しますが、今回のジョーカーの活躍は彼の演技によるところが、殊の外大きいとも思っています。
こういうアクションアニメはさすがに実写で活躍している俳優さんでは難しいと思います。やっぱり非現実的な動き、キャラですからね。こういう場合は「作られた声」の方が効力を発揮します。
逆に言うと、実施の俳優をアニメに起用する時の彼らの武器は「作られきっていない生々しさ」だと思うんです。これまた逆に言うと、本職の声優さんは「作られた声」のエキスパート故、生々しさを出すのは却って難しいと思うんです。運動神経の良い人が運動神経の悪い人の演技をするのが難しい、と言ったらわかりやすいでしょうか。
だから結局、声優の配役は適材適所なんですよ。
個人的には、ゴリラの声が子安というのも案外ハマッてたw
ガタガタ言うな! 黙って見ていろ!…という感じ
内容的にはツッコミどころ満載ではあるんですけど、そういう整合性的足枷を全部とっぱらっているのが逆に清々しかったです。
アクションエンタテインメントは、時に整合性や時代性を無視した方が良いものもある、ということを教えられた気分でした。
とにかく全編アクションで、登場人物の内面とかドラマとかはほぼなし。映画の9割9分はアクションでした。それもとびきりカッコいいアクション。
最後はロボットアニメになっていましたw 最近めっきり減ってしまったカッコイイロボットアニメだった、という点でも「大事な」作品だと、個人的には思います。
ちなみに脚本は「グレンラガン」や「プロメア」の中島かずき。なるほどなぁ、といった感じ。中島かずきはいつも自身の作品の中で濃厚に「中島かずき節」を爆発させている!
ジョーカーおいしすぎw
ただ、大体おいしいところはジョーカーに持ってかれてましたねw
ほとんど主役でしたもん。技術力、頭脳、キャラの派手さ、スケールの大きさ。全てがバットマンを上回ってました。
唯一バットマンが勝っているのはフィジカルくらい。それもタイマンの時は結構互角に戦ってましたから。
ひょっとしたらバットマンという作品自体がそうなのかもしれないのですが。
以前、岡田斗司夫が自身のYouTubeチャンネルで、ホアキン・フェニックス主演の「ジョーカー」について語ってる動画観たのですが、その時の解説が非常に面白かったです。
「バットマンはジョーカーの妄想の物語だったかもしれない。ジョーカーが、悪役である自分を引き立てる、良い奴で間抜けで気の毒な正義のヒーローが必要だった。ジョーカーありきのバットマン、というジョーカーの妄想で映画が終わる」みたいなことを言ってました(詳しくは下記のYouTube動画を観てください。めちゃ面白いです)。
それを思うと、僕がこの映画観て感じた、ジョーカーの方がバットマンよりおいしい、ってのはそういうことだったのかな、と。逆にバットマンという作品がそもそも持っていた要素を発展させたのが、あの「ジョーカー」だったのかな、と思ってしまいます。