「メイドインアビス 烈日の黄金郷」第4~6話を観ましたぁー!
前回感想を書いた第1~3話は、過去と現在が入り乱れる構成が多かったと思うのですが、今回は遂に過去と現在が邂逅した!と、いった感じだと思います。
それまでの謎のヒントとなるようなものが出てきたり、また新たな謎が出てきたりと、なかなかにしてテンテコ舞いです。
ただやはり、映画がアクション多めだったと思うのですが、やはりそこはTVシリーズ。アクションというよりは、じっくり場を見せていく感じにして、各キャラクターの心情、ドラマを描いていく、って感じです。
と言いつつも、結構アクションあったりします。
そして、リコの脱糞も健在です(←)。
PV
第4話
前回、レグが対峙した相手は、昔のシーンの現地の女の子の成り果てた姿なんだと思います。
その子とレグはかつて知り合いだったらしいのですが、レグには記憶がなく、女の子の言葉も、なかなかにしてオリジナルの言語を使ってくるので、これがまた要領を得ないw
で、この女の子、めちゃくちゃ強いです。レグを自分の住処までさらってきてしまうし、レグを押さえつけて体をまさぐったり(!)もします。
最終的にレグはまぁ、帰って(逃げて)しまうんですけど、その際に女の子は「人の子供と同じ時間を生きるのか」という言葉を投げかけます。
確かに、前々から思ってはいたのですが、レグはロボットです。リコもナナチも成長します。ですが、レグは成長しません。当然のことですが。将来的にはどうなるんだろう?と。一人だけ子どもだから、バランス悪いよなー、とw
でもレグは、そのことを気にはしつつも「最後まであの二人のそばにいる」と言います。それからのことはそれから考える、とも。なるほど、確かにそりゃそうです。後のことはその時考える。それに、今はそんな余裕はないだろうし、リコもナナチもレグを必要としています。
またこの女の子は、デカいのと行動を共にしているのですが、それがなんとなくレグに似てるんですよねー。手には火葬砲らしきものもあるし。やはりレグとは「同族」なのでしょうか。
一方、リコの下痢を治すべく、ナナチはカジャと買い物に行きます。その会話の中で、この村の「価値」というものは自己申告制ではない、ということがわかります。どうもこの村の住人は、言うなれば「魂の形」が見えるようで、そこを基準にものの価値が決まるらしい。
例えばリコがペットのことを、何ものにも代えられないくらいの価値がある、と叫んだ時、それはリコの魂の叫びであり、リコにとってのペットの価値はその「リコの魂」から判断されたものらしいんです。
すると、ナナチが、自分でも自分に嘘をついていることがわかっていない場合はどうか、と問います。なるほど、いいこと聞いた。もっともだ。
それに対し、マジカジャはこう答えます。それはいずれ本物になる。なるほど、と思いました。
多く、カリスマと呼ばれる人たちは「なりたい自分」になるよう、自分に暗示をかけ、いつしかそれが本物になる、という話を聞いたことがあります。それを思い出しました。
そして、さらに二人の会話の中から、なんとミーティがこの村にいるらしいことがわかります。当然、ナナチはそこへ連れて行って欲しいと言います。
マジカジャに連れられたナナチは、巨大メカ大蛇(メカマンダと言った方がいいかw)みたいな奴の「巣穴」でミーティを見つけます。しかし、そのミーティには両目がありました。ミーティはボンドルドにやられて片目となってしまったはず。果たして、本当にミーティなのでしょうか。ちょっと疑問です。
そしてリコは、相変わらずホテルでウンコを踏ん張っています。今シリーズで、リコはすっかり脱糞ヒロインのイメージが定着してしまいましたねw しかも、ウンコをする際必ず「音入り」であるところが芸が細かい。本当にこのアニメはいらないところまで徹底して描写が丁寧です。そしてリコはウンコをする時もペットを離さない。
で、その脱糞ヒロインことリコなのですが、レグとナナチがどこにもいないので、探しに出ることにします。しかし途中、物陰にいたヤクザみたいな村人に捕まり、身ぐるみ剥がされそうになってしまいます。大ピンチ! 身ぐるみどころか解剖されそうな勢いです。しかしそこへ、前回ペットを潰そうとしたピンクの住人が登場。助けてくれました。
今度はピンク住人もペットを大事に扱うのですが、やたら肛門を見つめています。なんか今回のシリーズは、何ていうか、アナ*(←検閲のためカット)強めですよね。
そしてリコとピンクは友達になり、レグとナナチを探しに行くのですが、途中飯屋で人語を解する店員と遭遇。この店員の正体は何なのか?!
第5話
野性味溢れすぎる女の子の元を飛び出したはいいが、レグは道に迷ってしまいます。すると、女の子の横にいたロボットが助けてくれます。このデカいの、やはりロボットでありました。
しかし、善意からではなく、邪魔なのでさっさとどっかに行ってもらいたかったから助けたらしい。ロボット曰く「自分たちは干渉機(緩衝機?)」なのだそうです。レグもその干渉機らしいのですが、干渉機は層を跨がないのだそう。階層を越えていくレグは、やはり特殊な存在ということになるのでしょう。
そしてやはりリコの白笛を盗んだのはあの女の子であったらしいのですが、兎にも角にも、レグは村に戻ります。
一方、リコは飯屋で成れ果てた、あの決死隊のリーダーと出会います。このリーダーが村を作ったらしい。そしてリコは女将に村の言葉を教えてもらいます。リコは言語学の才もあるよう。なんか、ホント、スーパーガールだな。
そしてリコは女将にレグとナナチの居場所を聞くと、村人が行くと体の調子が悪くなるという、いわく付きの暗い縦穴に探検に行ったのではないか、と言われます。観てて、なんとなくそそのかされてる感はあるのかなぁと思いましたが、とにもかくにもリコたちは行ってみることにします。
その竪穴に行ってみると、スライムみたいなキモ生物がいる中、あの決死隊の女の子が囚われていました。この子は村を作ることに反対し、そのせいでここに幽閉されているようです。
あれから何百年も経っているはずですが、決死隊のメンバーはそれぞれ生き続けているようで、第六層は時間の進みが遅いのか、年を取らなくなるのか。それもまた新たな謎です。
女の子はネットワークのようなものを通して村を見続けていたらしいのですが、なんとなく、ハーミットパープルを思い出させます。
そしてこの女の子は、「始まりは、地獄を生むようなものだったが、今は割と良い村になっている」と言います。これまた気になる情報です。おそらくそれが、女の子が村作りを反対した理由なのでしょう。後々、この村の成り立ち、そして現状も詳しく語られるかもしれません。語られないかもしれません。
リコは女の子を助け出し、村に戻って二人を探します。女の子は例のハーミットパープル的な能力でナナチの場所がわかるそうで、案内してくれます。しかし、その家は自分を罰したかつての同僚(あの目の綺麗な男の子だと思う)の家なので自分は入れないと言い(そりゃそうだ)、リコだけで入ることになります。
そこにはミーティを取り戻すべく「自分」を売ったナナチが、ミーティのそばで寝ていました。ナナチを取り戻すにはリコの体を売れ、とメカ蛇は言います。つくづくスプラッターなアニメですね。
ちなみに、なぜミーティが復活したのかは、現段階ではよくわからないです。思うに、それは無理矢理な後付けで、大事なのはミーティをナナチの前に現すことだったのだと思います。
そこでナナチに自分を差し出させるかどうかの選択こそが大事だったのではないか。そしてリコにもナナチを取るか自分を取るかの選択をさせようとしたのだと思います。
しかし、それにしても第2シーズンは、特に第六層の人々の話がよくわからない。核心を外した、その周辺を話しているというのもあるだろうけど、そもそも言葉がよくわかりません。色々と「現地語」を混ぜてきますからね。
その意味で、アクションものになった映画とはまた作風が変わったとも言えるかもしれないですね。より観念的になったというか。
第6話
ナナチを取り戻すため、リコは自分の体の一部を売ろうと決心します。しかし、そんなリコを、マジカジャが強引に連れて帰ります。ピンク成り果てといい、なんとなく、敵か味方かわからない人が味方に回ることが多くなってきてる印象。
そうこうしてるうち、「呼び込み」と呼ばれる、多分狩のようなものが始まります。巨大な、半透明のスライムみたいな外側の中に、本体があるような怪獣が村に侵入してきます。
縦穴の女の子曰く、ここの村は外と隔絶されているから、たまに外の動物を呼び込んで狩をする、のだとか。ただ、狩といっても、どちらかというと一方的に村人が蹂躙されている感じ。
そこでリコが機転を効かせて、なんとか退治に成功。かと思いきや、トドメを刺すに至らず、大ピンチとなってしまいます。
そこへ、プルシカの幻影が現れ、リコは白笛を吹くことを思いつきます。
笛を吹くと、どこからともなくレグが! まさにヒーロー! しかし……、どこか変。ネイビーだったパーツが白へと変化しているのです。そして、いつにも増して強い! そして怪獣をやっつけると、いつものレグに戻りました。
白笛は遺物の本当の力を引き出すらしいのですが、これがおそらくレグの本当の強さなのでしょう。
そして全てが片付くと、元決死隊のリーダーがノコノコやって来て「祭りは終わったの?」と、いかにも呑気らしく訊いてきます。おめぇ、何やってんだよ、と思わずにはいられません。
おそらく、この「呼び込み」は村人の獣性を解放させるためのもののような気がする。なぜなら、リーダーが「祭り」と言ったからです。祭りとは、普段社会生活の中で押さえつけている、人間が根源的に持っている野性、獣性を解放させる側面もあるからです。そうやってガス抜きをしないと、その暴力性は社会に向けられてしまうからだと思います。
そして一段落してホテルに帰ると、縦穴の女の子によって、この村の成り立ちが語られ始める、というところで次回。いよいよですねー。
今回は「呼び込み」という「災害」を通じて、村人たちにもちゃんと人間性みたいなものがあるよ、ということを描きたかったのかな、とも思いました。
プルシカをちゃんとした笛の形に変えてくれたおっさんの、職人気質で実はやさしいところや、女将さんの商店街への思いと意地、意外とリコのために身を粉にして活躍するマジカジャなどなど、それぞれのキャラクターが立ち上がって来た感じ。身を呈してリコを守ったピンク成り果ても忘れてはいけません。
あと、怪獣退治のため、マジカジャをスーパーカーに改造するため、リコが髪を切ったのも印象的でした。リコの覚悟を表す、という点では非常に効果的且つ印象的且つカッコ良い演出だったと思います。
まぁ、髪はいずれ生えるから、いいっちゃいいのでしょうけど、女の子にとって髪は大事なものですからね。相応の覚悟だったと思います。