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僕が買ったもの、観に行った映画・ライヴなど、要は金を払ったものに対して言いたい放題感想を言わせてもらおうというブログです。オチとかはないです。※ネタバレありまくりなので、注意!

「メイドインアビス」第1~3話ネタバレ有り感想。めちゃくちゃ丁寧なTVアニメ!!


遂にですねー、「メイドインアビス」を観始めましたよー!

あの、各所で名作、問題作との誉も高い、あの「メイドインアビス」ですよー!

今回は、1話から3話までの感想を書いてみたいと思います。

まだまだ序盤なのですが、早くもそこはかとなく不穏な雰囲気がそこかしこに漂っているように思います。

PV

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第1話

めちゃくちゃ丁寧に作ってある印象ですね。例えば、登場人物の一人が外から二階の窓にいる子供に声をかける際、その下の側溝に水が流れているんですね。これによって、動きと奥行きをもたらすことができていると思うんです。

ここ別に、背景は止め絵でもいいっちゃ、いいところではあると思うんですよね。その方が色々とコストはかからないと思うし。でも、こういう細かいところの演出って、結構重要なんじゃないかなー、と個人的には思います。

また、教室の机が壁にかけられているのも印象的。これにより、一風変わった世界観を演出できてもいるし、急な坂の土地に建てられた街なので横に広げる土地を確保することができないことを表しているんだと思います。そして、この町の人たちは、横よりも縦の概念で生きているようにも思えます。

また、壁に机が備え付けてあることから、どうしても上の方は高さが出て危険だと思うんですね。でも、そんなところに子供の机がある。あるということはつまり、あまり子供が大事にされていないのかもしれない、ということを勘ぐってしまいます。

それと、あまり広くもない街に、そこそこの大きさの孤児院が建てられているということは、即ち、それだけ大人が死んでることの表れでもあって、つまり「探窟」がいかに危険か、ということもわかると思います。

更にはその孤児たちを「探窟」へとかり出してもいるんですね。やはり子供は労働力、資源としてしか考えられていないのではないか、とも思ってしまいます。

物語的には、冒頭から、普段なら鳴いてる虫が全然いなかったり、深いところにしかいない巨大な蛇(空飛んでた)が浅瀬に来てたりと、なにやら常ならぬ異常なことが起こりつつある、ということを説明することなしに暗示しています。この感じがいいですよね。観る者を自然に物語世界に誘導するというか。

また、主人公の女の子・リコの母親は深界の深いあたりで、どうも行方不明になっていること、そしてリコが頑張っているのは母親を探すためであることも暗示されていきます。もちろん、説明一切なし。でも、ちゃんとわかる。

そして、遺物を掘り出している最中、祈る形の骸骨が出てくるのですが、それは結構頻繁に出てくるものらしい。ひょっとしたらこの「穴」、つまりアビスは、墓場であったかもしれないし、或いは供物として人が生き埋めにされたかもしれないことまで想像させます。

そしてこの物語最大のキーワードになりそうな『ロボット』・レグが何者なのか、どこから来たのか。

アビスの中からかもしれないけど、ロボットが倒れている側に生えていた木のテッペンが焼け焦げていました。ということは、空から降ってきた可能性も、なくはない(可能性めちゃ低いけど)。

色々と伏線張りまくりで謎だらけで、実に丁寧に作っていると思います。

作画、キャラデザもすごく良いですが、実は音楽が良いんですよねー。劇伴というか。

第2話

アビスは縦穴の洞窟ではあるのですが、イメージとしては人体に与える影響などを鑑みると、深海をモデルにしている感じですね。

そして今回、リコの母親からの「手紙」が発掘されます。そこには15年前のものにも関わらず、図鑑にもない遺物のスケッチが多数。

そして、「深淵で待つ」的なメッセージと思しき文章までありました。それは誰に宛てたかはわからないのですが。

母親が行方不明になったのはリコが2歳の時なので、リコには全然母親との思い出がなく、だから母親の遺物が発見されても悲しくもないというのは、なんだかリアルな心の流れのように思います。

その一方、普段元気なリコが裏路地で一人、今回持ち帰られた母親の白笛を手にして、それを眺めているのは、やはり思うところがあるのでしょう。

そこへリーダー(紫笛)がやってきます。そしてリーダーはリコの母親の弟子(彼はまだ赤笛だったので、距離はあったらしいのですが)だったことがわかります。そう繋がってくるか、という感じですね。

またリーダーの話だと、リコの母親はかなり、めちゃくちゃで、破天荒な人だったらしいことも判明。でも、そんな彼女をリーダーは敬愛していたようです。

また、リコの父は黒笛だったらしい。黒笛ということは、父親の方も極めて優秀な人だったことがわかりますが、階級としては母親よりも一つ下。ここらへんは現代の世相を反映している感じですね。

そして、リコが生まれたのは深海四層という深い場所で、母親は貴重な遺物を捨ててまでリコを地表に連れ帰ったらしいこともわかります。つまり、リコは深淵の生まれだったんですねぇ。

その意味で、特別な子供、とうことで主人公らしいキャラ立ちを与えられた感じ。そしてそのことが、今後物語にどう絡んでくるか、要注目ですね。

そして、やはり世界観が超俺好みです! なんとなく、以前観たNHKの番組で、南米のすごく高い所にある街に似てる印象。坂が多い、という点では、どことなく尾道も思い出してしまいます。

あと、童謡風なED、良い曲ですね。

第3話

母親からの「手紙」のメッセージに触発され、リコは早くも深淵に向かうことを決意します。

展開が少し早すぎなんじゃないか、と正直思ってしまいました。もっと、青笛、紫笛、と出世していくのかなー、と思ったら、いきなり、家出同然で向かってしまいます。

ただ、1シーズン13話なので仕方がないと思うし、特に最近は展開が早すぎる、と感じるようなものが受けますからね。それが時代のテンポ感なのかもしれませんね。

リコの友達の男の子が、明らかにリコのことが好きなんですけど、それを一切説明しないんですね。でも、表現でわからせる。そこがやっぱ良いですよね。ホント、すごく丁寧に作ってある感じ。

また、ロボットであるレグが怪談話を怖かったりするところ、実に人間味がありますね。本当にロボットなのかどうか、という疑いも少し出てきたような気がします。

一方、アビスに潜っても何ら体調が変わらない点は、やはりロボットっぽいですかねぇ。アビスに潜ると普通は「アビスの呪い」というものを受けるらしく、一緒に探窟していた男の子も、帰り道に吐いたりしてました。

そして、その男の子はリコが深層に行くことに反対しますが、最終的には彼の手引きで、管理の薄いスラム街から深層へ向かうこととなります。ここは辛いでしょうねー。本当は行って欲しくない好きな子に、深界へ行かせるための手引きをするわけですから。でも、それが好きな子の望みなんだから仕方ない。こうして、男の子って、大人になっていくんでしょうね(←)。

彼はスラムの出身らしく、将来はスラムに孤児院を作るのが夢なのだとか。やはり孤児は多いのでしょう。それだけ危険な街、探窟が危険な作業ということが、改めて浮き彫りになります。

そして、リコとレグは深層へと旅立つのです。

 

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