azzurriのショッピングレビュー

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僕が買ったもの、観に行った映画・ライヴなど、要は金を払ったものに対して言いたい放題感想を言わせてもらおうというブログです。オチとかはないです。※ネタバレありまくりなので、注意!

坂本龍一 PERFORMANCE IN NEW YORK:asyncは『CODA』の姉妹版!!

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坂本龍一 PERFORMANCE IN NEW YORK:async」を観てきたんですけど、久々に教授の演奏する姿を観れて、とても嬉しかったです。…ライヴじゃなくて映像作品とはいえ(^^; 先日観た「Ryuichi Sakamoto:CODA」の姉妹版、といった感じでしょうか? 監督が同じスティーブン・シブル・ノムラなので、映像の感じはとても似ているように思いました。

まぁぶっちゃけた話、ピアノの弦に鉄の箸みたいな棒を落とすだけだったりと、疑問に思う演奏もあったのですがw、概ねカッコ良かったです(笑) それと同時にやはりasyncは名盤であるなぁ、と再確認。教授はやはり綺麗な曲やカッコいい曲を書きますね。深い哀愁のあるあのメロディーというか、コード感というか。あと、やはりこのアルバムはディストピア映画のサントラという感じ。まぁ、そういうコンセプトで作られたらしい(タルコフスキイの架空の映画のサントラ、ということらしいです)のですが、ちょうど「1984年」を読んでいるので、気分としてもピッタリでした。

あと、教授がギターを弾いていたのですが、今の教授には実はギターこそが相応しいのではないかと思いました。「音」そのものに興味がある今の教授には区切りのない楽器こそが相応しいのではないかと。 実際、教授は数年前からライヴでもピアノの弦を直接引っ掻いたりもしてますし。またギター弾いてる時の場面がピアノとプロフェット5の二つの鍵盤が向き合った間でギターを弾いてて、それが何か暗示的ですらあったように感じました。

よく考えれば、ピアノって一台だけでオーケストラ奏でられたりして「楽器の王様」なんて呼ばれたりすることもありますが、「音」という点ではこれほど不完全な楽器もないのかなぁ、と思います。鍵盤を弾いたら音は減衰する一方だし、ドとドの#の間の音も出せない。「音」という観点からすればこれほど不自由な楽器もないと思います。一方、「楽譜通りに弾く」という点ではこれほど楽な楽器もないかなと。各音符をカッチリと物理的に分けているので、ミスタッチしない限り、どんなド素人でも「正しい音」を楽に出すことができます。例えば、バイオリンなんて正しい音程を出すのは至難の技ですし、トランペットなんて最初は音すら出すことができない。

だから、以前のカッチリした音を志向していた(ように思われる)教授にとってはピアノこそが相応しい楽器だったと思うのですが、最近の教授にはむしろ合わないのではないかなぁ、とも思います。実際「CODA」では色々な楽器を色んな奏法で試している時、音が減衰一方で増幅しないピアノに不満を感じて音がどんどん大きくなる音に憧れがある、みたいなことを言ってました。だから今の教授にはざっくばらんな感じのするギターの方が合ってるように思うのです。

あと、ライヴが行われた会場の天井、ピアノの上だと思うけど、そこに画面が取り付けられて、映像が流されてたんですけど、これがまた良かったですねぇ。月だったり桜の木だったり、波紋や雪をシミュレートしたCGだったりで、とても音に合っていて。それで、時折その映像をスクリーン全体に映したりもしてたんですけど、大きな画面いっぱいに映された映像を楽しめるのは実際のライヴにはなく、映画ならではなので、これは映画の観客のためだけのサービスでしたね。