azzurriのショッピングレビュー

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僕が買ったもの、観に行った映画・ライヴなど、要は金を払ったものに対して言いたい放題感想を言わせてもらおうというブログです。オチとかはないです。※ネタバレありまくりなので、注意!

坂本龍一インタビュー本「skmt2」は教授の要約力炸裂!!


早く読めました

 

坂本龍一 がすごく好きです。基本的には教授の音楽が好きなんですけど、彼の雑誌のインタビュー記事や本などの活字関係のものもかなり好きです。特にインタビュー記事が好き。何と言うか、教授の語り口がいいんですよねー。高橋幸宏 曰く「出たがり」だからなのか(^^;;雑誌のインタビューも非常に多いですし、教授のお父さん が編集者だったこともあって、その影響からかアーティストとしてはかなり多くの本を出版しています。そんなわけで、教授関連の活字関連は結構多いんですね。で、僕ももちろん何冊か持ってるんですけど、昨日skmt2という、後藤繁雄 氏によるインタビュー本を読了しましたので、それを紹介しようかと思います。

 

これは2006年刊行で、その時点での最近五年くらいの教授のインタビューが綴られてるんですけど、教授の思考というか、危機感というか、そういうものがモロに出ています。このインタビューが行われてから現在まで教授の活動は「エコ」や「非戦」といったものが中心となっていると思うのですが、そういうのって公の場だけじゃなくて、日常からそういうことばかり考えている、考えてしまっているんだなーと、いう感じですね。まぁ、当たり前っちゃあ当たり前なのかもしれないですが。だからこその活動ですからね。ただやっぱり教授の話を聞く(本だけど、こういう表現がぴったりな気がする)と、時たま新左翼的な発言が出てきたりして、そこはついていけないけど、やっぱ相当ヤバいんじゃねーか、って思ってしまいます。

 

で、まぁ、この本、300ページくらいあって結構長いんですけど、正味三日で読み終わってしまいました。僕、本読むのすごく遅くて、それ程厚くない本を一冊読むのに早くて一週間くらいかかってしまいますからね。でも、これは早く読めましたねー。言ってることは結構難しいんですけど、多分教授って物事を要約するのが上手いんだと思います。難しい物事でも一旦自分の中で咀嚼して、要点を分かりやすく提出するというか。だから、内容の割にはすらすらと読めたのかなーと、思いますね。教授のそういう要約力って、音楽もそうだと思います。教授の音楽って、世界中の音楽を自分の中でサンプリングして再構築するっていう印象があるけど、出てきたものって結構ポップだと思います。ある種のわかりやすさがあるっていうか。やってることの割にはわかりやすい。自分の中に取り込んだ音楽を自分なりに咀嚼してわかりやすく提出するというか。それがポップセンスなのかなーと。細野さん も似たような傾向があると思うけど、教授の方がもうちょっとポップなんですよね。ちなみに細野さん曰く「YMOの中で一番歌謡曲のセンスがあるのは教授」らしいです。

 

それから読んでて面白いなと思ったのは、オノマトペ ってあるじゃないですか。そいういうのって、日本語の祖語 の残りなんだ、って教授は言ってるんですけど、それって面白いなーと。この間テレビ観てたら、外国の人が(随分ざっくりした言い方ですが(^^;;)日本の漫画の面白いところは、擬音語がたくさんあるって言うんですね。それでそれは各国語には訳されずにそのまま載っている。訳せないらしいですね。もっと言ってしまえば、そういう擬音語とかオノマトペとかがこれ程多いのは日本特有と言っていいらしいです。そういうわずかに残った日本の祖語が今、世界中に、ある意味流通してるって面白いなーと。ちなみに日本に住む外国の方(ざっくり)で一番好きな日本語一位は、その番組では確か「キラキラ」でした。