グレンラガンというアニメが大好きです。その脚本を書いている人が中島かずきという人で、劇団☆新感線の座付作家でもあるらしく、その人が新作の舞台を書くという情報を仕入れました。しかも主役はグレンラガンでアンチスパイラル（作品中の謂わばラスボス）を演じた上川隆也が主役らしい。これは行かねばなるまい！ というわけで、行くことにしました。三階席だったのですが、この際観れりゃ何でもいいと思ってたので、文句は言いません。それに最前列だったので、案外見やすかった。
で、ですねー、その中島かずき脚本の新作「蛮幽鬼」なのですが、もう、最っ高！ 何て言うんでしょうねー、グレンラガンとコードギアスと、あと何がしかの大河ドラマを足した感じ（3じゃ割らねぇ。むしろ掛けるか？）。基本的にはピカレスクロマンで、復讐ものではあるんだけど、復讐やむなし！、という設定なので、がっつり主人公に感情移入できます。全編通してカタルシスを感じます。人、更には生まれた国に対する愛情、それ故に裏切られた時の憎しみの強さ。また、それらの感情を弄ぶように利用する本当の敵（と言っていいかどうかわからないが…）。それらのものに翻弄されながらも自分の願いを成就させようと、あがき、戦う主人公。うーん、こう書いちゃうとよくある感じかもしれないけど、それが最っ高だったのです！ それから、アンチスパイラル（＝上川隆也）はやっぱり強かったですね(^^;; 最後はなんとか族（名前忘れた）っていう殺し屋の一族（夜兎族みたいなもん？）と互角以上の戦いをしてました(^^;;
役者も当然素晴らしかったです。上川隆也は迫真の演技だったし、もう一人の主役、裏の主役と言うべきでしょうか、堺雅人も気持ち悪くて良かったですねー（褒めてます）。ただ、この二人は台詞が入りすぎているからなのか、途中、バババーッと早口になって、何言ってるかわからないところがたまにあったなー。橋本じゅんは笑いを一手に引き受けてる感じでしたね。それに、橋じゅんはお笑い要員ってだけではありません。悪役の中心人物の一人という重要な役柄でした。それに何と言っても早乙女太一でしょう！ もう、この人2.5次元とかじゃなくて、二次元の人でいいと思います。女の子みたい（女の子以上？）に綺麗で、むちゃくちゃ強いって、アニメでそんな登場人物すげえいるぞ！ 実写版か！ そう、強いんですよ。他の出演者も殺陣が上手かったと思うけど、この人の上手さは半端ないです。次元が違います。二次元です。動きは流れるように綺麗だし、運動量も豊富。それに一つ一つの形がすごく「決まってる」んですよね。最初は女性の踊り子、という役で出てきたんですけど（それは仮の姿ですが）その時は舞も披露して、それもすごく綺麗でした。
まぁ、そんなわけで、すごく感銘を受けてしまいました！ 最後のカーテンコールなんて三階席まで総立ちのスタンディングオベーションでした。もう一回観に行きゃよかったかな。
