以前、メガハウス というところから発売されたアートワークスコレクションと銘打たれた怪獣フィギュア があって、「ゴジラの逆襲」のワンシーンを再現してて、それがむちゃくちゃカッコ良かったので、買ってきたんですね。で、アンギラスの方が当たって、もう一つゴジラの方を当てるとジオラマが完成するというものなんですけど、結局ゴジラは当たりませんでした。このシリーズは他にもモゲラとか「南海の大怪獣」とかがあるんですけど、そっちは全然欲しくなかったので、あげちゃいました。モゲラがすげー出ましたね。で、このアンギラス、500円くらいで買ってきたんですけど、先日秋葉原のフィギュアショップを覗いてみたら2,100円で売ってました。出世したなぁー、おい!
で、ですねー。このアンギラス。むちゃくちゃよく出来ています。これだけカッコ良くアンギラスを再現してるフィギュアってないと思います。アンギラスフィギュアの決定版ではないでしょうか。ゴジラはもちろんスターですから、各社すごくよくできたフィギュアを出しているんですけど、アンギラスははっきり言って雑魚キャラでやられ役です。だから、ほとんど作られてないし、あんまり力入れられてないんですよね。結構人気ある怪獣だと思うし、僕も好きなんですけどね。でも、これは力入りまくってますねー。
このアンギラスがいいのは初代なんですよね。二代目以降は、目がクリクリして可愛くなっちゃってて、何か忠実な犬みたいなんですよね。でも初代のアンギラスは結構怖い顔してて、ゴジラと相対してもひけをとりません。東宝系の怪獣で「顔が怖い」のは初ゴジ、逆ゴジ、それと初代アンギラスだけなんじゃないですかね。キングギドラとか「強そう」ではあるけど、「怖い」というと、ちょっと違うかもしれません。
アンギラス、というと僕の中では「口」ですね。あのデカくて、閉まりの悪い口。それから鳴き声です。哀愁の漂うあの鳴き声があの口から出てくるわけですよ。とりあへず弱そうです。それから尻尾。長いです。これもかなり特徴的ですよね。最初に見たのは「ゴジラ対メカゴジラ」でかませ犬のごとく(顔も犬みたい)メカゴジラ扮するニセゴジラにやられまくるわけですが、そのやられっぷりが僕の中でのアンギラスに対するイメージを決定付けたと言っていいでしょう。長い尻尾を持たれて持ち上げられ、投げ飛ばされます。そしてあのデカい口の上下を持たれて裂かれてしまいます。閉まりの悪い口が余計閉まりが悪くなってしまい、上手く鳴けないので、哀愁漂う声は更に哀愁を誘います。口、鳴き声、尻尾という僕の中でのアンギラスの三要素を見事に満たしています。
僕の中では「四本足=脇役」というイメージがあります。実際、アンギラスも派手な光線技とかないし、初めてのゴジラの対戦相手なのに、映画のタイトルに出てきません。やはりそもそもの出自から引き立て役だったのでしょう。でも、その派手な飛び道具がないところや、背中の棘など派手目の造形でありながらやり過ぎないデザインとか、そういうシンプルなところが僕はすごく気に入っているところなんです。見てて飽きない造形だと思います。
「ゴジラ全集」の逆ゴジ と戦わせてみました。