ニューアルバム『LIFE ANEW』を引っ提げての高橋幸宏ライヴツアーに行ってきました。今回のアルバムはこれまでの流れと真逆のバンドサウンド! そして全編ユキヒロがドラムを叩きました。もちろん、ニューアルバムの流れを汲む今回のライヴもほとんどの曲がユキヒロのドラム&ボーカル! こんなライヴを待っていた! sketch showを結成してからしばらくは再々生YMOでもあまりドラムを叩いてくれてませんでしたが、ここ数年は積極的にドラムを叩いてくれる姿が目に付いていました。そしていよいよ全編にわたりユキヒロのドラムボーカルを堪能できるライヴを観ることができたのです!
で、今回のライヴは基本的にはバンドなんですが、そうは言ってもそこは高橋幸宏。後ろにシーケンスを走らせる曲もちらりほらり。また、さすがに全曲ドラムは疲れるのか(還暦ですし)、後ろのボーカルブースに行って、ボーカルに専念する曲も何曲かありました。
それでも、基本的にはバンドであることに変わりなく、ユキヒロのドラムとボーカルを堪能できたのですが、残念ながらユキヒロのボーカルはあまり聴こえなかった(^^; 音のバランスは悪かったですねぇ。それはすごく残念でした。しかし、最後の曲はピアノとユーフォニウム(でいいんだと思う)とユキヒロのボーカルで締めたのですが、これは素晴らしかった! ユキヒロの声をようやく堪能! やっぱりユキヒロは良い声してるわぁ~。できれば教授のピアノとユキヒロのボーカルのみのライヴも観たいなぁ、とその時思いました。いつか教授と大貫妙子がやったような感じで。絶対良いと思うんですけどねー。
あと、ニューアルバムからの曲で「Looking For Words」と「End Of An Error」を楽しみにしてたんですけど、妙な違和感がありました。すごく良かったんですけど、何でかなぁー、と思ったら、屋外じゃない! どういうことかというと、この2曲は今年のWorld Happinessでも演奏したんですけど、野外の開放的な空気とこれらの曲がすごくフィットしていて、すごく気持ちよかったんです。だから今回の屋内での演奏だとちょっと物足りなかったのかもしれません。それを考えると、ワーハピの時はすごく贅沢な環境でこの2曲を楽しめたんだなぁと、改めて思いました。意外にユキヒロの曲は日比谷野音とかに合うかもしれませんね。
そして意外だったのは、「Ghost Behind My Back」など、一連のディープな曲が非常にライヴ映えしたこと。超カッコ良かった。あと「All That We Know」がすごく良かった。これもCDで聴くよりもライヴの方が断然良かったですね!
そんな感じで期待していたものが期待ほどではなく(もちろん、楽しめたんですけど)、それほど期待していなかったものが素晴らしかったという、ちょっとひねくれたライヴで(^^; でも、それもなんかユキヒロっぽいなぁ、と思うのでした。
あと、この日思ったのは、ロックって、暴力的なものと平和的なものという相反するものを内包したものなんだなぁ、って気づいたことです。今更ですけどね。相反するベクトルへ向かうパワーがロックの推進力なのだなぁと。