最近、ようやっと鬼滅旋風が一段落といったところですが、いや凄まじかったですね。
年始の「スポーツ王は俺だ!」の「リアル野球BAN」でも日ハムの杉谷が鬼滅バット持って打席に立ったりして、もうすっかり日本全国が鬼滅に飲み込まれた感じ。
そして公開当初は、煉獄さんを100億の男にするとかなんとかで、劇場に何度も通うオタクも多かったと思いますが(まぁ、そんな何度も通ったからどうこうとかいうレベルの話じゃなかったですけどね。300億ですよ)、そこで思い出したのがこの映画です。
「名探偵コナン ゼロの執行人」。
いわゆる「ゼロシコ」ってやつです。
この時も「安室の女」たちが、「安室さんを100億の男に!」と言って、せっせと劇場に足を運んでいたのです。何度も何度も。
残念ながら、彼女たちの甲斐甲斐しい努力とは裏腹に、日本での興行収入は100億には届かなかったのですが(91億)、海外も含めると、見事110億と相成ったわけであります。すげえな、安室の女。
僕の友達にも「安室の女」は何人かいまして、もう大絶賛してるので、「そんなに面白いか?面白かろう!」というわけで、僕も観に行ってきたのです。そうなんですよ、僕も「全世界で100億の男」に貢献してきたのですよ。
予告編
そりゃ面白いでしょ
まぁね、事前の評判もなかなか良かったので、期待はしていたのですが、まぁ、ぶっちゃけ、「言うてもそんなでもねぇだろ」という気持ちも半分くらいありました。
そんな半々の気持ちで観に行ったのですが、めちゃ面白かったです!
まぁ、そりゃあね、基本はミステリーだし、あれだけの長寿シリーズだし、それが力入れて劇場版作るわけで、しかもその劇場版も何作も作られて毎回毎回興行成績も良いわけですから、もう手堅く面白いですよ、ええ。
で、ですね、やってることはハリウッド映画のようなスケール感なんですよ。いや、見事でしたね。デカいビルで爆発事件が起きちゃったりしてね。内容的にも警察の内部告発モノで、非常に骨太の警察ドラマでした。
そういうのを実写で撮るとなると、そりゃ予算もハリウッド級になってしまって、なかなか難しいですが、絵なら何とか頑張れる、という感じでしょう。アニメーターの方々は大変だと思いますが(^^;;
一方、ラストのアクションの方はですね、少林サッカーを思い出してしまいましたw コナン君の必殺の武器はサッカーボール(と特殊シューズ)ということもあってw でもやっぱり、安室さんが運転するカーアクションはハリウッド級でした。ここのアクション、作画もアニメーターの方々大活躍という感じ。
日本人だって、発想だけならハリウッドに負けてねーぞ!といったところですよね。
俺は安室さんより犯人に興味を持った
でも…ですね。世間で言われているようには僕は安室さんにはそれほど惹かれなかったですねー。実はそこも(を?)期待して行ったのですが、そういった意味ではほんの少しだけ残念だったかな。
世間の女子(主に腐女子)がなぜああも安室安室と騒いで「安室の女」になったのか、まぁ、正直、全く分からなかったですね(笑)
なんでもクライマックスのアクションシーンでの「俺の恋人は……この国さ」という安室さんの台詞が名ゼリフとされているらしいのですが、個人的にはまるで響かなかったですね。
むしろ…何かこう、非常にファッショなものを感じてしまい、うすら寒くすらありました。まぁ、安室さんが警察ということを考えると、一応の納得もするのですが…。台詞の一部が「市民」となると、おお!とも思うのですが、「国」となると…。いや、まぁ、いいんですけどね。
逆にですねぇ、僕が強く惹かれたのは、黒幕であるところの日下部さんだったんです。
何と言うかですねぇ、その、非常に人間臭いんですよねぇ。
警察機構の被害者的側面もあって、その意味で本当の悪人ではないと思うんです。
むしろ、彼の中の正義を全うするために、行き過ぎた行為を行ってしまい、挙句犯罪者となってしまった、ということも言えると思うんです。
もちろん、彼のやったことは決して褒められたものではなく、むしろ裁かれなくてはいけない、罰を受けなくてはいけない行為です。
しかしよくよく考えると、彼を犯罪行為へと駆り立てた事の元凶は、安室ら公安警察である、とも言えると思うんですよね。そのことを思うと釈然としない。だから、安室にも釈然としない。
何が正しくて、何が悪いのか、非常に曖昧に思えてきます。犯した罪が悪ならば、その元凶を辿っていかなくてはならないものなのかもしれません。
そういった意味では、非常に後味の悪い、非常に考えさせられる、そういった奥行きの深い作品であったとも言えるでしょう。
なんとなく、思い出してしまったのが、かの名作刑事ドラマ「相棒」です。警察物だし、非常に共通点が多いかもしれません。
その他雑感諸々
また、ゲスト声優は今回博多大吉と上戸彩だったのですが、二人共とても上手かったと思います。特に大吉先生は意外でしたねぇ(失礼!)。上戸彩も、ちゃんとアニメの絵に負けていない、実写の俳優が陥ってしまいがちなモソモソ感はほぼなかったと思います。
それから思ったのは、コナン君がですねぇ、最早小学生の姿であることが物語の足枷でしかないように思えて仕方なかったですw 高校生の新一君でもキツいですかねぇ(高校生は世間的にはバリバリ子供です)。もっとちゃんとした、社会人であった方がスムーズに話が進むような気がしました。
安室さんの部下の風見さんっていう人がコナン君に愚痴をこぼすシーンがあるんですけど、そのシーンなんて「風見は大人として終わってる」風に見えてしまいますw お前、大人だろ?w しかも公安警察だろ?w 小学生相手に仕事の愚痴こぼすなよwww
後はですねー、これも割と強く思ったんですけど、話が難しいw 警察の細かい機構や裁判についての話が結構細かく描かれていて、もちろん「図入り」で詳しく解説はされているのですが、それでも難しく、子供が観ても面白いものか?と思ってしまいました。
一応、「名探偵コナン」って子供向けのアニメですよね? 人殺しの現場は出るは、警察の難しい話は出るは、なかなかハードですよねw
最後にですね、今回主題歌を担当しているのは福山雅治! あの「日本一モテる男」こと福山雅治です(いや、ホントカッコ良いですよね!)!
で、その福山。ツイッターで動画が流れてきたんですけど、なんと、「赤安(読み:あかあむ)*1」なる単語を知ってしまったそうです。そんでまた調べてしまったそうです。あまつさえ、読んだそうです(!)。
いやさすが福山ですよね。自身のコンサートにおいて、ノーパンでチャック全開させただけのことはある。
*1:気になった人は調べてみてください。福山曰く「割と浅いところに埋まってる」ので。