azzurriのショッピングレビュー

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僕が買ったもの、観に行った映画・ライヴなど、要は金を払ったものに対して言いたい放題感想を言わせてもらおうというブログです。オチとかはないです。※ネタバレありまくりなので、注意!

「鬼滅の刃」第八巻ネタバレ有り感想。無限列車編は終わるが、煉獄杏寿郎スピリットは続く!!


鬼滅の刃」全巻感想も第8巻となったわけですが、この巻も非常に重要な巻ですね。

それはもちろん、爆大ヒットを記録した映画の原作となる「無限列車編」が完結するからです。

まぁ、色々とですねぇ、ツイッターとかで「そうなるんじゃないか」という情報が自然と入ってはきていたんですけども、それでも意外な展開でしたね。

予定調和にはいかない、というか、容赦しないというか、あまりにも早い退場というか、ややもするとあっけないという印象になってしまうくらい、衝撃の展開が待っていましたのでした。
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衝撃の展開

読み進めて、いきなり下弦の壱の鬼を倒すのですが、ここは結構あっけなかったですかね。

まあ、前巻で大技出してたから、そういう展開になるんですけど、今回の鬼にはドラマはなかったですねー。ただただ悪辣な鬼だった、ということで終了、という感じでした。

毎回、鬼のドラマも気になっていたのですが、今回特になかったので、そこはちょっと肩透かし感はあったかな、と。

ただそこから先がすごかったですね。いきなりの(と言っても7巻の予告でネタバレしてたのですが)上弦の鬼の登場! しかも、参! 参ということは鬼ランキング第3位です。謂わば、表彰台に上っている鬼です。

だもんだから、そりゃ強いです。そりゃ強いですけど、まさか、柱の一角である煉獄さんが負けるとは思わなんだ。

いや、普通ここ引き分けでしょう。もっと言ってしまうと、普通はもっと下のランキングの上弦から出していくのがセオリーですが、いきなりAクラスの上弦って、攻めすぎじゃない?

もちろん、その参の鬼も煉獄さんの実力には、ある意味惚れ込んでいるくらい煉獄さんも強くて、非常に迫力のあるバトルにはなっていたと思うのですが、それにしてもですよ。

いやだって、炭治郎たちは煉獄さんの継子になる流れじゃないですか。でまた、この煉獄さんが、ちょっと様子がおかしくはあるけど、非常に出来た人で、炭治郎たちが継子になるのはこの人しかいない、って感じだったじゃないですか。それをあなた…。

更にもっと言ってしまえば、上弦の参とは相討ちになると思っていたんですよね、読んでて。多分、このまま太陽光浴びさせて相討ちだろうと。

ま、正直、煉獄さんが物語的にここで退場というのはわかってましたよ。ツイッターとかで、それっぽいことつぶやいてる奴いたし。

でもここで相討ちになって、それで後を炭治郎たちに託すのだろうと。

そしたらまんまと逃げやがってですねー、参の奴。炭治郎の叫びは読者の叫びですよ、ええ。

いや、上弦の鬼強すぎる。

でも、鬼舞辻に叱られてましたね。しかし鬼舞辻、今度は子供の姿ですよ、男の子。お金持ちの養子になっちゃったりして。変幻自在にも程がある。

で、柱を倒したのに、参の奴にお説教するのですが、割と毎回思うことがあります。そんなに鬼殺隊殲滅させたけりゃ、人頼らないでテメェでやれよ。そう思いません? 思いますよね。なんか、ものすごいブラックな上司ですよね。鬼だし、ブラックデビルと言っていいでしょう。

どういうわけか、圧倒的に強いのに自分の舎弟使うばっかりで自分じゃ手を下しません。でも、実はここに大きな謎があるような気がします。鬼舞辻の弱みというか。

二つの思想

そんなわけで、煉獄さんはここで退場となってしまうわけなんですけど、最後に煉獄さんが炭治郎たちに言葉をかけるのですが、そのシーンが良かったですね。

先ずねー、炭治郎が参の奴に、煉獄さんは誰も死なせなかったから煉獄さんの勝ちだ、って言うんですね(よくぞ言ってくれた、炭治郎!)。でも、炭治郎は大怪我してるからあまりエキサイトしすぎると体に障る。で、そんな炭治郎の言葉を受けて、竃門少年が死んでしまうと俺の負けになってしまう、と煉獄さんがたしなめるんです。これが粋だし、優しさ、気遣いに溢れてる。

そして、煉獄さんは炭治郎たちに、柱が後輩の盾になるのは当然で、いずれ君たちが柱になる、と言うんですね。そうやって、脈々と鬼殺隊の魂は受け継がれていくのでしょう。

ここで思い出すのが、上弦の参の鬼の言葉です。鬼は百年、二百年と生きることができ、その分修練を積んで、より強くなれる、と言うんです。

確かに人間にそれはできません。大抵の動物にはできないでしょう。ニシオンデンザメは四百年生きてるそうですが。

でも、人間には、煉獄さんたちのように、引き継いでいくことができます。一人の生は長くはないかもしれません。でも、そうやって、脈々と知識や経験を後の世代に受け継いでいくことができます。これが文化を持つ動物の強みです。

鬼は二百年、一人で鍛錬を積むことができるかもしれませんが、人間は何人も、何世代にも渡って、鍛錬を積むことができるのです。

煉獄さんが炭治郎に言い残した炎柱の手記などはその象徴でしょう。書物や本は人類の叡智を脈々と受け継がせることができるものだからです。

また、煉獄さんが参の鬼に言われた、選ばれし強き者、という言葉から思い出した母親の言葉も印象的です。

恵まれた才を持つ者は、その才を人のために使わなくてはならない。人を傷つけ、私服を肥やすことに使ってはならない。それは責務。母親は煉獄さんにそう諭すんですね。

ここも上弦の参の鬼とは真逆です。鬼にとって弱者とは、見ると虫唾が走る、ただ蹂躙すべき対象でしかないようです。

煉獄さんにとって、鬼とは思想的にも全く受け入れることができない存在だったのです。

煉獄さんは何度も参の鬼に、君と俺とでは価値観が違う、と言っていたのは象徴的なシーンだったのかもしれません。

また、煉獄さんの言葉といえば、禰豆子を鬼殺隊として認める、というのが、炭治郎にとってはどんなにか心強く嬉しかったか。最初は禰豆子の存在を煉獄さんも反対していたんですよね。でも、最後に認めてくれた。

多分、炭治郎と幾つか言葉を交わし、一緒に戦っている時に、この少年は信用できる、と思ったのかもしれません。煉獄さんの態度の端々にそれが見えていたような気がします。

そんな炭治郎の連れている鬼ならば、信頼してもいいのではないかと。それで最後、鬼と戦う禰豆子を見て、確信に至ったのではないかと、思います。

なんせ、煉獄さんは本当に出来た人ですから。ちょっと様子おかしいけど。

煉獄家は人格家(除父)

その後、炭治郎は煉獄家を訪れるのですが、先ず、千寿郎いい子!

すげえ良い子! ある意味お兄さんそっくり!(見た目はもちろん、瓜双子ですが) その精神性は非常に受け継がれているのではないかと。

それに比べて、親父は飲んだくれ! もう、すぐ人を殴るし、とんでもなく危ない親父です。しかも、元柱! クソ強いのに、すぐ人殴っちゃダメだろ。ホントに杏寿郎の親父か?

しかし、そんな強くて短気ですぐ人を殴るおっかねぇ親父さん相手に炭治郎は殴りかかるんですから、炭治郎も油断ができない。しかも、ヘッドバット一閃、強くて怖い親父さんをKOしてしまいましたからね。

思うんですけど、炭治郎って、すごく優しくて真面目で良い子だけど、結構武闘派じゃないですか? 結構色んな奴にヘッドバット食らわせてますよね。

そして、このヘッドバットがめちゃ威力抜群。アブドーラ・ザ・ブッチャーを彷彿とさせます。あとはボボ・ブラジル大木金太郎

親父に比べて、母親はホントに聖人のような思想の持ち主ですね。おそらくは、煉獄さんの精神を育て上げたのは主に母親だったのでしょう。

でも、思うんですけど、父親があれだけ杏寿郎に対して毒吐いたのは、本当は鬼殺隊になって欲しくなかったから、のような気がします。

親父さんも元柱ですから、人の力量を計る目はあったと思います。ひょっとしたら、親父さんの見立てでは、杏寿郎は上限の鬼と相対できるほどの資質は持っていなかった、と見ていたのかもしれません。

そんな息子を鬼殺隊に入れて死なせたくはなかった、というのが本当の本音だったのでは、と勘ぐってしまいます。

新たな謎が

そしてそして、第8巻では新たな謎が出て参りました!

先ずは鬼舞辻が言った「青い彼岸花」(青い菊ではない)。これは一体何なのでしょう? もちろん、まだ名称が出てきただけですので、何のことやら全然わかるはずもありません。

しかし、上限の鬼を使って、割と血眼になって探させている模様。今後の展開が気になります。

また、煉獄の親父さんから「日の呼吸」という言葉が出てきました。

それまで「火の呼吸」と表記されていたのですが、ここにきて「日」です。太陽です。親父さんの話では、全ての呼吸の元となった、謂わば原初の呼吸で、他の呼吸は全てこの「日の呼吸」の下位互換的なものでしかないそうです。

そして、炭治郎はその継承者らしいのです。炭治郎の日輪刀が黒く染まるのと、何やら関係もありそうですね。

徐々に徐々に謎が深まり、話が深いところまでいっているようです。

柱はやっぱり様子がおかしい

そして、次回からは世間を少しザワつかせたらしい「遊郭編」に突入するわけですが、新しい柱が登場しました。

今度の柱は元忍者らしいです。忍者! ニンニン。

しかしこの忍者柱がえらい派手好きらしく(バギーっぽい?)、しかも、かなりの犯罪素養のある人間っぽいんです。

だって、門の屋根の上から女の子を投げ捨てるんですよ。

もう一度言いましょう。

屋根の上から、女の子を、投げ捨てる。

これもう、犯罪者でしょ! とんでもない柱です!

やはり、ほとんどの柱は悪役に見える。

今のところ、話が通じそうな柱は、冨岡義勇、胡蝶しのぶ、煉獄杏寿郎の三人ですかね。…当初より割に増えましたね。


 

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