azzurriのショッピングレビュー

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僕が買ったもの、観に行った映画・ライヴなど、要は金を払ったものに対して言いたい放題感想を言わせてもらおうというブログです。オチとかはないです。※ネタバレありまくりなので、注意!

星野真里主演舞台「サムシング・スイート」は裏切りの連続!!


脚本、演出も良かった

いやー、星野真里 は可愛いッスねぇ! なんつってもバラエティ番組におけるあのリアクションが可愛いすぎるっ! その星野真里が芝居に出るという情報を仕入れて、これは行くしかないと、生の星野真里を見るしかないと、いうわけで観に行ってきました。観に行ったら、バラエティ番組の星野真里と全然違うじゃねぇかっ! もうね、全然可愛くねぇ役なんだ! しかも、その役を全然可愛くなく演じてるんだ(当たり前か)! まぁ、つまりはそれだけ彼女の役者としての力量があるということなんですけどね。演じる、というのはホントに別の人格になることなのかなぁと、思ってしまいますねぇ(そうじゃない演じ方もあると思うけど)。声一つ、表情一つでも、すごく迫真というか、繊細というか。


で、芝居の方もすっごく面白くて。「サムシング・スイート 」っていう芝居なんですけど。色んな意味で裏切りの連続っていうか。いい雰囲気でいくのかな~って思ったら、修羅場が待っていたりして。そういうのは常套手段かもしれないけど、その緩急の差が急激なんですよ。突然来るっていうか。そのジャンプの感じが、飽きさせないというか。二時間ぶっ通しなんですけど、全然中だるみとかなかったですもん。もちろん、登場人物同士も裏切りまくりです(^^;; あと、内心を吐露するノーガードの打ち合いも、凄みすら感じました。シーンが変わる暗転する時とか、客席から「ぶはぁ~っ」っていうような溜息がもれましたからねぇ。


それから、役者がみんな良かったですねぇ。特にやましげ校長 がすんごい良かった。この人が主にお笑い担当という感じだったんですけど、良かったですねぇ。あと、辺見えみり もすごく良かった。実はこの話、かなり殺伐とした話で、ラストも決してハッピーエンドとは言えない(むしろバッドエンド)んですけど、山崎樹範の演技や辺見えみりの雰囲気でそれを救っているというところはすごくあると思います。


登場人物はですねー、みんな「普通の人」ですね。すごくいい人で、とんでもないろくでなしで、っていう「普通の人」。みんな腹ン中で黒~いこと考えていて、それを偽善で押し隠してっていう感じです。で、それが唯一逆転してるのが星野真里演じる主役の女の子。自分の中にある黒い部分を全部外に向けていて、可愛らしいところやいいところは人前ではあんまり出そうとしない、出せない、という人。


で、まぁみんな偽善者だったりするんですけど、その「偽善」は本当に「偽善」なんだろうかと、ちょっと思います。「善い」心がなければそういう行動はハナから取らないんじゃないかと。「偽善」であっても善は善だと、いうような気もします。善とか悪ではっきり分かれてるんじゃなくて、そういうのが渾然一体となっているのが人間なのではないかと、ちょっと思いますね。ただ、そういう善とか悪ってその人の生きる社会の倫理によってかなり変わってくるとも思うんですけどね。


まぁ、そんな感じで、やっぱ芝居はいいッスね! やっぱライヴはいいっ!