azzurriのショッピングレビュー

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僕が買ったもの、観に行った映画・ライヴなど、要は金を払ったものに対して言いたい放題感想を言わせてもらおうというブログです。オチとかはないです。※ネタバレありまくりなので、注意!

「鬼滅の刃」第四巻ネタバレ有り感想。伊之助もキャラ立ってるが、この巻の主役はやっぱり善逸!


鬼滅の刃」全巻感想、今回は第四巻です! 全23巻なので、先はまだまだ長いです!

というわけで四巻読んでみたんですけど、今回は面白かったです!

ホント、「鬼滅の刃」は巻によって出入りが激しい。今のところ、偶数巻は面白くて、奇数巻はそれほどでもない、というパターン。次は五巻なので…。

今回はですねー、一冊を通して、ほぼ善逸の巻という感じでした。

なんというか、善逸の魅力爆発!という感じですかねー。個人的にはそう思います。

いやー、善逸いいなー。

もちろん、イノシシ男(こう書くと仮面ライダーの怪人みたいだな。コウモリ男とか)もね、キャラ立ちまくってて、良かったですねー。

そんな感じで、四巻は新キャラの強烈な魅力の巻であったかなー、と思います。

でも、この巻はイノシシ男よりも、善逸の方が主役、って感じだったかな。

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善逸のキャラがすごい

いや、もうホントね、この巻は善逸のキャラが爆発してましたね。なかなかこれだけ極端でフックがありまくりのキャラも珍しいのではないかと。

フックの多いキャラって、それまで色んな作品にも登場してきたと思うんですけど、善逸の場合はそのフックの多くが性格的な面である点で、珍しいかもしれないですね。

先ずねー、どこからいこうかなw フックが多すぎてw 先ずはあれですかねー、戦闘中、うるさいw

もうね、ホント、うるさいw 文句言いまくりの弱音吐きまくり。これだけ戦闘中に文句言ってるキャラは、かの名作「ダイ・ハード」のジョン・マクレーン刑事以来ではないでしょうか。マクレーンよりも「うるさい」という点では、ダイ・ハードを越えたかもしれません。

でもねー、この感じがいいんですよねー。カッコ良くキメないで、文句言いまくって弱音吐きまくる。この感じが何と言うんでしょうね、読者寄りというか。

スーパーヒーローみたいな完璧超人が敵をカッコ良く殲滅する。それはそれで醍醐味だとは思います。でも、一人くらい、ちょっと弱くて情けない奴がいないと、読んでいて感情移入しきれないかもしれません。

この「弱くて情けない」のは、取りも直さず、この作品読んでる読者自身なんですよね。で、そいういう読者と同じ「弱くて情けない」けど、主人公たちと一緒に敵と戦うわけです。読者と同じ要素を持っていながら、主人公と行動を共にする。謂わば、読者と作品世界を繋ぐ架け橋となっているわけです。

わかりやすい例で言うと、他には「ワンピース」のウソップなんかがそうだと思います。彼も弱くて情けない面がありますよね。でも、活躍する。そこが読んでて痛快で、しかも作品世界と繋がっていられる。

そういうのって、読者が置いてけぼりにされない、すごく重要な要素だと思います。読者目線で作品世界を見ることができる人物というか。この作品ではそれが善逸なんだと思います。

次は「やさしい」という点ですね。

惚れた女のためには騙されているとわかっていても借金をしてしまう。

お師匠さんに厳しくされても、期待をかけてくれていることがわかって、何とかその期待に応えようと、すごく嫌なんだけど頑張る(何度も逃げてるけど)。

炭治郎が鬼を連れていても、何か事情がある、と思って、禰豆子が入った箱に攻撃を仕掛けてくるイノシシ男から身を挺して守る。

炭治郎が、女の子である禰豆子を背負って危険な蜘蛛の山へ入っていったのに気付いて、すごく怖いんだけど助けに行く。しかも禰豆子が鬼で強いと知っていても、です。

加えて、鼻の利く炭治郎にも、その臭いで「優しいことはわかっていた」と称される。

とにかくこの人、実はすごく気遣いの人なんですね。基本的には自分が可愛くて仕方ないし、暴言も吐くし、女にだらしないし、割とどうしようもない人なんだけど、でも他人に気を遣ってしまうんですね。そういった意味では、普通の人が他人に気を遣うよりもずっと大変だと思うんです。逆に言うと、普通の人はそこまで他人に気を遣わないw

ダメな人なんだけど、他人に気を遣ってしまう。そこが魅力的ですよね。

あと、性格的に、何でしょう、それらを踏まえた上で、出入りが激しいというかw

とても優しいんだけど、割と乱暴な言葉を吐いてみたり、弱音を吐いているんだけど、敵を罵倒してみたり、よくわからんですw

あと、炭治郎が連れてる鬼が禰豆子で可愛いということがわかった途端に逆ギレして刀まで抜くという…w 善逸、禰豆子は炭治郎の妹だよ。

で、そこがまた、良いんですよねー。見てて面白いというか。

それと特殊能力を持ってるんですよね。この点も非常に強力なフックかな、と。

炭治郎は鼻がジミー大西ばりに良いですが、善逸は耳が超人的に良い。何でも、生命が発する音まで聞こえてしまい、その鳴り方で人が何を考えているかまでわかってしまうという。炭治郎の鼻と同じようなエスパー的能力も持っているのです。

この能力で鬼のいる場所を見分けたりと、非常に強力な能力です。

あとは、何と言っても、キャラデザの良さですかね。

実はよく見ると、善逸って結構可愛らしい顔してるんですよね。それに雷に打たれたせいで金髪(どういう理屈だ!)になってて。

大正時代に金髪の日本人の男の子、ってそれだけでもかなり目立つ容姿だと思います。加えて割とイケメンなので、女の子にもモテそうなもんなんですけど、やはり性格に難有り(笑)だからでしょうか。

イノシシ男のキャラもすごい

第三巻では敵か味方かカーボウイ的な役どころでしたが、四巻では早々に味方であることがわかりました。

名を嘴平伊之助というんですけど、この人もムチャクチャな人ですね。

先ず、育手なしで鬼殺隊の試験に受かってしまうという、とんでもないナチュラルな強さ。スタン・ハンセンか。

とにかく強い。育手がいない、つーか、育ての親もいない。どうも山の中で一人で生きてきたっぽい。だから一人で野性の中を生き抜いてきたからか、めちゃくちゃ強い。

だからめちゃめちゃマッチョなんだけど、猪の仮面(?)を取ると、まさかの美少女みたいな美少年でした、という超展開。

もう、何なんでしょうね、俄かには理解がおっつかない。ものすごいキャラを作ったものだなー。

めちゃくちゃ強くて、超美形で、でも山の中で一人育ったからモノを知らない。でも言語は話せる。そして字は書けない。自分の名前も書けない。しかし、フンドシには自分の名前が書いてあるという。フンドシって…。

もう、何なんでしょう?(笑) ただ、野性味、イケメン、パワー系の強さ、というところから、何となく響良牙を思い出してしまいます。

なんで猪の頭(多分剥製)を被ってるのかもわからないし、とにかく現段階ではまだまだ謎だらけです。

ただ、他の鬼殺隊の人たちは、人を守るために鬼を倒す、って感じだと思うんですけど、このイノシシ男の場合は、強そうな奴がいたら全員ブッ倒す、って感じなんですよね。鬼を倒すことそのものが目的というか。もっと言ってしまうと、倒す相手は鬼じゃなくても構わないみたい。

それが証拠にやたら炭治郎と張り合う。炭治郎が何かを発見すると、「俺の方が早くわかっていた」と嘘丸出しで強がり言うし。

ただ、そのやり取りがまた楽しいんですよね。炭治郎、善逸、伊之助、三人全くバラバラで、多分気も合わないと思うんだけど、妙なバランスの良さが早くも出てて、読んでて非常に楽しいです。

やっぱり人気が出る作品には魅力的なキャラは絶対的に必要な条件ですよね。ここまで極端なまでにキャラが立った登場人物が出てくる漫画はなかなかないんじゃないでしょうか。

蜘蛛山グロすぎ問題

で、四巻の後半は那田蜘蛛山編になるのですが、これがまたグロい。

もう、善逸の的なんて、まんま人面蜘蛛なので、そのキモさったらない。最初読んだ時、マジで気持ち悪くなったもん。

ただここでもですねー、善逸のキャラが救ってくれる感じですかね。善逸がキャーキャー文句言いまくってて、その感じが面白くて、それで一つ救われる感じ。

ちなみに、ここでの善逸の過去回想がなかなか良いんですよね。いかにして善逸が鬼殺隊に入ったかがわかるという。臆病な彼がなぜ鬼殺隊に入ったか。師匠との絆のためだったんですね。

ここでもまた、善逸に感情移入できるようになるというか。ホント、四巻は善逸大活躍です。実際、活躍しますし。

あとですねー、この山の蜘蛛、どうも家族らしいのですが、非常に家父長蜘蛛が母蜘蛛を殴る蹴るの暴行を加えて、そしてなんとまた、子供蜘蛛がそれ見て笑ってるという…。

まぁ、何とも色んな意味で胸クソの悪くなる今回の話なのですが、大正の時代に、蜘蛛鬼を使ってDV問題を扱おうとしているのでしょうか。

あと、このDVを受けてる母親蜘蛛なんですけど、どうも二巻で出てきた美人鬼女医の珠世さんが絡んでるのかもしれません。ここの描写も、後々気になりますね。

そんな感じで、那田蜘蛛山編、グロいんですけど、鬼殺隊隊員が敵の蜘蛛の糸で操られるシーンは、残酷なんですけど、人が操り人形のようになって、そこがまた、なんとも言えず、大正浪漫ホラーとでも言うべき描写で、耽美的なものも感じてしまいます。

何と言うか、蜘蛛というモチーフもそうですが、どことなく乱歩を感じてしまうというか。

鬼殺隊隊員は超能力が必須?

そしてどうも、鬼殺隊隊員には特殊な能力が必要みたいなのかな?と思ってしまいます。

炭治郎の嗅覚、善逸の聴覚、そして伊之助は触覚。空気の振動で鬼の居場所を見つけてしまいます。

この、臭いや音で、相手がどういう人かわかるという、ちょっとしたエスパー能力も発揮するのですが、ただ、そうやって相手の真意や人となりをすぐに把握できるのは、便利な反面、物語上はちょっとはしょりすぎ感がなくなはないです。

もうちょっと、相手との交流の中で、例えば炭治郎と善逸だったら、すれ違いの中で分かり合っていった方が、苦労を重ねた分、もっと感情移入できたような気もします。

そしてまた、相手の心がわかってしまうと、生きにくいような気もしますねー。事実、善逸はそれで相当苦労したことが忍ばれます。炭治郎もそういうことあったのでしょうか。

エスパー能力があると、なかなかに苦労しそう。

 

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