えー、今年の春先に坂本龍一 のピアノコンサートに行ってきました。教授のピアノコンサートは何回も行ってて、毎回非常に感銘を受けて家路に着くんですけど、今回のコンサートは、印象としては正直今ひとつ…という感じでした。
もうひとつだった理由の一つは席が結構遠かった(^^;; その前に行った のが前から二列目、しかもド中央でしたからね。それに比べて、今回のは、確か後ろから三列目くらいだったかな? まぁ、とにかくすっごい後ろだったんです。まぁ、でも国際フォーラムのCホールでしたから、キャパが狭いんで「見えない…」なんてことはなかったでしたが。あと、どういうわけか、妙に子どもが多かった。教授の曲って子どもには(大人にも?)難解な曲も多いし、しかもピアノだけだから、飽きちゃう子も多く、落ち着きのなくなってくる子もいたような…。よくライヴのチケット買う時「三歳児未満お断り」って書いてあるけど、あれってやっぱり正しいですよね。乱暴な言い方させてもらうと、ガキは来んじゃねぇ!って思います。目障りだから。でも残念ながら教授自身は子どもをコンサートに連れてくることには積極的なようです。ここら辺は何とか考え方を改めていただきたいですね。
そして、何と言っても教授自身がセットリストをその日の気分で変えていたこと! もっと言ってしまえば、その場になってやる曲を決めていたようです(^^;; その時の気分で曲を決めるというのは、うまくすれば気持ち的にもすごく乗るので、素晴らしい演奏になる利点もありますが、やはりコンサートの全体的な流れというものはあるもので、そういった意味で曲順、構成というのは非常に重要であるなぁ、と今回逆に改めて思いました。今回の僕が行ったコンサートは残念ながら全体的に散漫な印象であったことは否めませんでした。
しかし、曲自体はやっぱり良かったし(そこは教授!)、特に「composition 0919」という曲は携帯のCM曲になっていたからか、写メ撮影OK! 何と太っ腹な! というわけで、ワタクシも撮って参りました(^^) ところで、携帯のカメラって盗み撮り防止のために必ず音が出るように設定されてるじゃないですか。今回の場合も当然の如くその音がパッシャパッシャと鳴るわけですよ。しかし、それが教授のピアノと相俟って、音楽に聞こえてくるんですね。観客の写メの音まで音楽にしてしまうとはさすが教授! しかも当然のことながら、その写メの音って一回一回違うわけじゃないですか。そういった意味では一回こっきりしかできない演奏なんですね。ここらへんの音の偶然性を取り入れるあたり、ジョン・ケージに影響を受けた教授っぽいなぁ、と思ってしまいます。
そんなわけで、曲の一つ一つは良かったし、別の日にはまた違った構成になっていたはずなので、もう一回くらい行っとけば良かったかなぁ~、と少々悔やんでいます(^^;;