azzurriのショッピングレビュー

azzurriのショッピングレビュー

僕が買ったもの、観に行った映画・ライヴなど、要は金を払ったものに対して言いたい放題感想を言わせてもらおうというブログです。オチとかはないです。※ネタバレありまくりなので、注意!

いのまたむつみの絵は生きている!!

inomatamutsumi.jpg

いのまたむつみの展示会が開催される、ということで行ってきました。場所は有楽町のマルイ。

僕にとってのいのまたむつみ、と言えば何といても『幻夢戦記レダ』! アニメージュにイラストが載っていて、「なんて可愛いんだ!」と思ったのが最初で、それから『宇宙皇子』ですね。そのイラスト見て「綺麗な絵だなぁ」と感動して、宇宙皇子のイラストが載ってる月刊ニュータイプのページをスクラップしたものでした。…本編は読んだことないんですけどね(^^;;

あとはマイケル・ジャクソンが会いに来たっていうエピソードですねー。これも強烈なエピソードで。80年代のマイケルと言えば絶頂期でしたから。今でこそ、日本のアニメは世界のアーティストにも愛されていることが広まってますが、その当時はそういう時代じゃなかったですからね。まだまだ狭い範囲のものでしたかなかったんです。で、そのマイケルとの対談記事が載ったのは月刊ニュータイプだったんですけど、僕が知った時には既に発売が終わっていたんですけど、その号がホントに欲しくて。古本屋をめちゃくちゃ巡ったものの、結局見つけることはできませんでした…(T_T)

そんな感じで、いのまたむつみの生イラストが観れる!ということで喜び勇んで行ってきたわけですが、ただひとつ残念なのは、今回展示会場の大きさの関係で、作品を絞った展示となったことで、幻夢戦記レダは残念ながら外されてしまったんですね。そこだけが残念! まぁ、マイナーな作品(OVA)なので仕方がないっちゃあそうなのですが(^^;;

で、チケット買って会場に入ったら、いきなりレダ関連の出版物が! そしていのまたむつみのメッセージも…! これはもうテンション上がりましたねぇ。やはりマイナーな作品とはいえ、いのまたむつみ出世作のひとつでもあるので、ここら辺の気配りがにくいですね。

そして、レダ関連書籍と一緒にあの、月刊ニュータイプのマイケル対談号があああああ!!! これ、欲しかったんだよなあああ…。もうね、ここで会えるとは思ってもみなかったです!!! 残念にして当然のことながら写真撮影は禁止ですから、もう、食い入るように読んで、観ましたよ、月刊ニュータイプを!

そして、そしてその横の壁には、宇宙皇子! しかもスクラップした大好きだったイラスト! その原画が観れたんですから、これはもうホントに嬉しかった。いやあ~、いきなりのフィニッシュブローの嵐で完全ノックアウトでございます!

あと、「テクノポリス」という雑誌の表紙を飾った号が10冊くらい展示してあったのですが、やはりこの頃のオタク文化は良いなあ、と思いました。なんというか、柔らかいんです。今のはどちらかというと、…尖ってるかな(^^;; まぁ、それも時代の流れで仕方ないのですが。

そんな感じで僕が小中学生の頃のオタク文化を堪能し、とても懐かしい感覚にも浸れ、束の間中学生の頃に戻ったような幸せな時間を過ごすことができました。

やはりいのまたむつみの絵は素晴らしいですね。何と言っても目、瞳の描写、造形が素晴らしい。こういった丸っこい、キラキラした、大きな目は彼女ならではのものだと思います。眉毛や顔の輪郭などは絵によっては薄っすらとやや流し気味に描いてるものもあるんですけど、目だけはめちゃめちゃ描き込んでいる。そして、どうやって描いているのかよく見てみたんですけど、複雑すぎてよくわからない。めちゃめちゃよく見れば真似はできるのかもしれないけど、一作一作厳密には違うのではないだろうか。方法論は究極的にはないというか。それが絵が「生きている」理由のひとつかもしれない、と思いました。

そう、美樹本晴彦の原画を観た時も思ったんですけど、この時代のイラストレーターの絵は生きているのだ。記号じゃないんです。

コンピューターではなく、筆で描いているのも理由の1つかもしれないですね。肉体運動というのが大きいのかもしれない。やはり絵とCGは違う。そもそも手法が違うので同じにはなり得ないんですけどね。

今回展示されていた絵には立体的に仕上げている作品も幾つかありました。それはCGでは絶対できないですからね。「立体風」はできるかもしれないけど、「立体」ではない。ああいう立体的手法を使った作品は印刷の際には再現できないので、今回本物を間近で観れたので、とても良かったです。

あと、いのまたむつみの絵の魅力はその表情ではないか、とも思いました。瞳と表情、そして、線の柔らかさ。これが、いのまたむつみなんでしょうね。

また、いのまたむつみは基本的に絵がものすごくうまい。いや、いわゆる「絵画」という点で。日本画にも通ずるような枝の描写には驚きました。絵に関する様々な技巧を有しているはずだと思います。

そんな感じで、いろんな感情が湧き上がって、次回ありましたら、是非また行きたいです。

azzurri.hatenablog.com