azzurriのショッピングレビュー

僕が買ったもの、観に行った映画・ライヴなど、要は金を払ったものに対して言いたい放題感想を言わせてもらおうというブログです。オチとかはないです。※ネタバレありまくりなので、注意!

「ナイスガイズ!」ネタバレ有り感想。続編を望みたいほどキャストで勝ったも同然!


色々と観たい映画が他にあったんですけど、色々と理由があってその日観れなくて、割と仕方がなく観たのが「ナイスガイズ!」でした。

「割と仕方がなく」とはいえ、映画.comで調べた全体的なあらすじはモロ俺好みではありました。しかし、当時さほど話題になっていなかったので、さほど期待していなかったんですけど、すごく面白かったです!

いやー、これめっちゃ面白かったわぁ。

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予告編

ライアン・ゴズリングの一人ドリフターズ

基本的に主役はスチャラカダメ探偵のライアン・ゴズリングとコワモテケンカ強いラッセル・クロウの凸凹コンビなのですが、どこが「ナイスガイ」やねん!という二人であります。

他に主だったキャストとしましては、ラスボスがキム・ベイシンガーというのもまた「わかってらっしゃる」という感じ。もう、出てきた瞬間にキナ臭いですし(笑)、特にこの映画での収まり感が非常に良かったですね。キャストの段階で買ったも同然とうか。

しかしこの作品においては、やっぱりライアン・ゴズリングでしょう! もう最高! この作品一発でライアン・ゴズリングの大ファンになってしまった感じですねー。

もうね、ダメ探偵っぷりが素晴らしかったです。一見カッコ良くてその実カッコ悪く、でもやっぱりカッコいいという俺のヒーロー像にモロ合致していました。

トイレでのシーンとか、ホントに笑った(笑) ラッセル・クロウ相手に一人でドタバタを演じるのが、もう、上手すぎた!

ハリウッド伝統のドタバタ喜劇の動きが滲みついている感じもあるのですが、むしろドリフのコントに近いかもしれません。まさに一人ドリフ! それを思うと、逆にドリフのコントの動きはハリウッド伝統の喜劇を参考に作られていたのかもしれませんね(←推測)。

そう、ラッセル・クロウとのコンビも良かったんですよー。まさに凸凹コンビって感じで、その凸凹っぷりが良くてですねー。全く噛み合わないんですけど、それが笑えるし、それ故に名コンビというか。

それに、ライアン・ゴズリングが始まって割と早々にラッセル・クロウに腕を折られる(!)んですよね。それで、ライアン・ゴズリングはずっとギプスで腕固定されてて、笑っちゃ悪いんだけど、それがなんかまた面白くて(まぁ、映画でフィクションだから笑っても許されますよね?)。あと、あれ思い出すかも。昔のマッチとヤックン。

そんな笑えるライアン・ゴズリングなのですが、シングルファーザーで可愛い一人娘がいる、というのもスパイスが効いていましたね。全てにだらしない(ホントに全てに)探偵なんだけど、娘の教育には硬い、というのもなんかいい。

で、この娘さんも凸凹コンビに絡んできて、この三人が大活躍する、という感じなんですけど、この三人のバランスが色々と絶妙でした。登場人物のキャラで丸々映画一本突っ走ったと言っても過言ではないような気もします。

古き良き70年代ディテクティブ

加えて70年代が舞台なので音楽やファッションも70年代テイストで、その感じもすごくカッコ良かったです。冒頭音楽のギターのカッティングだけでワクワクしてしまいましたねぇ。

思うに、面白い映画って、もう冒頭のシーンだけでわかりますよね。「あ、これは面白いぞ」って。逆にあやしい感じの映画は「あれ? これ大丈夫か?」って思ってしまいます。

例えば、「ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ」とかはそうでしたねぇ(まぁ悪くはなかったのですが)。冒頭で、「こりゃあやしいな」と思いました。大体そういう予感って当たる感じがするんですよね。

そんな感じで、全体的には70年代の古き良きディテクティブ物という感じでした。

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身の丈にあった犯罪のスケール感

内容的にも最終的には大きな話になり、非常に社会派的なテーマを扱っていました。自動車業界と政府の癒着という。

ただ、行き着く先は国家規模の大きな話ではあるのですが、ここで描かれているそのスケール感は、この作品の身の丈に合っていたように感じました。

最終的にはとんでもない巨悪なんだけど、ここで扱われるのはその一端、という感じ。末端というべきでしょうか。

だから、この凸凹コンビの手に余る、というわけでもなく、二人が立ち向かうには丁度よい的、という感じ。

それだけに、リアルな問題として観客の前にも現前するというか。ここで扱われている問題は現在まで脈々と繋がっているように思うんですよね。そういった、いわば社会との繋がりのある感じが、この映画の素晴らしいところだと思います。

古き良き時代でドタバタやってるだけじゃない。ちゃんとこれが製作された時点の現在とも繋がっている。それがこの映画を見ごたえのあるものにしているのだと思います。

そして、この事件、物語中で結局解決しないんですよね。形としては権力に負けるというか。それが根の深さを観客に知らしめている感じで、余計に現在との繋がりを感じさせるし、下手に無理矢理解決させて「めでたしー、めでたしー」にはしない、

その案ハッピーエンドさ加減というか、バッドエンドな感じが、むしろ誠実さを感じさせます。でも、バッドエンドなだけじゃない。この凸凹コンビが正式に探偵としてコンビを組む、ということで、ある種ハッピーエンドでもある。少なくとも、嫌な感じは残らず、むしろスカッと感が残って、観劇後の感じはすごく爽快です。

とにかく素晴らしいコメディ&アクションで僕が観に行った時のお客さんも随所で笑っていましたねぇ。

でも、この二人、ライアン・ゴズリングラッセル・クロウというハリウッドの大スターが主役で共演してて、すごく面白いのに全然話題になってない! 最後、せっかく正式にコンビも組んだのだから、シリーズ化して欲しい。お願い、ハリウッド!

 

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