「ハリー・ポッター」シリーズが昔好きだったんですけどね。
本も読んでて、あの分厚い本をバッグに入れて、電車の中とかで読んでましたよ。でも、途中、ちょっと、あまりにも、腑に落ちなかったので、読むの止めてしまいましたが(^^;;
あれは確か、五巻ですかねぇ。ちょっとなぁ、と割と許せないシーンがあってですねぇ。まぁ、イギリス人特有の底意地の悪さが炸裂しまして。ちょっともう、ついていけない、と。
それまでも、ちょいちょいそういったところが散見されてはいましたが、許容範囲だったし、それ以上に面白かったですからね。
逆に言うと、それだけ感情移入させるわけですから、やはり力のある物語だったのだなぁ、と思うわけですけども。
そんなわけで、まぁ当初は大好きだった「ハリー・ポッター」シリーズなので、映画も当然観に行きまして。でも、なんというか、J・K・ローリングのチェックが厳しすぎたらしく、原作通りではあるけれど、映画としては何かちぐはぐ、というようなものに仕上がってまして、まぁ、こちらも早々に挫折と(^^;;
そんな中、「ハリー・ポッター」シリーズも最終回を迎えたというニュースを聞いてから数年後、新たなシリーズが始まったという話を聞きまして。しかも今度は小説ではなく映画が主だったメディアであると。
これはなかなかにして気になりまして、観に行ったわけです。「ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅」を! いや、これ素晴らしかった。
予告編
ハリウッド娯楽怪獣映画!
久々にハリウッドの娯楽作品を観た、という感じでしたねぇ。
そして、なかなかにして良い怪獣映画だったと思います! やはり魔法動物の造形なり描写なりが良いですね。カッコいいですし。
西洋人の作る怪獣というかモンスターで「現実には存在しない動物がカッコいい」というのはかなり珍しいですね。
大体気持ち悪いですから、向こうのクリーチャー(^^;;
やはり、西洋人の頭の中には、人間以外の動物は神の失敗作、というのがあるんでしょうかね。まして現実に存在しない動物は気持ち悪くなければならない、というのがあるのかもしれません。だから、向こうの映画のクリーチャーは気持ち悪くなりがちなのでしょうか。
ところが、この「ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅」の魔法動物は素晴らしい造形でした!
とてもバリエーションに富んでいて、派手だったり、ある意味可愛らしかったり、ファンタスティックって感じですかね。中にはサンダーバードみたいにわかりやすくカッコ良いものもいたのですが、全体的な印象としては、そんな感じでした。
この造形見るだけでも、怪獣好きとしては観る価値有りだと思います。
また、ニュートのバッグの中の世界も、良かったですねぇ。非常にファンタスティックで、現実世界にはない感じで、この世界観がたまらないです。しかも、バッグの中ってのが、また夢がありますよね。
映画のためにつくられた物語
全体的にも、それまで小説が原作のハリー・ポッターシリーズにあったギクシャクした感じはなく、さすがに映画のために作られた作品で、自然な形で良くまとまっていたように思います。
ハリー・ポッターシリーズの映画って、世界観とかは非常によく作り込まれて、まさに小説のあの創造世界をそのまま映像にしたよう、というよりは、「その世界にロケ行きました」ってな感じで、登場人物なんかも、ものすごい実存感があって、そこはもうホント満点だと思うのですが、いかんせん映画としては…(^^;;
もちろん、映画の方も二、三本で観るのやめちゃったから、後の映画はどうかはわからないのですが、小説のファンには物足りなく、映画しか知らない人にはよくわからない、という感じのものでした。
だから、言ってしまえば、世界観はすごくても、映画としては駄作、という感じだったと思います。
どこか「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」に通じるところがあるというか。映像作品としては優れているけど、映画としてはダメという。
ところが、今回の映画は、J・K・ローリングがハナから映画のために作ったのだから、ちゃんと過不足なく、物語が映像と共存しているというか。
世界観の素晴らしさを物語や展開が邪魔をしていない、というか、そういうストーリーも含めて、ガッツリと物語世界に没入できる、そんな感じでした。
やはり、優れた世界観に没入するためには、優れたストーリーが必須だと思います。
それを切り離して、例えば「怪獣が出てればいいんだ」とか抜かしてる輩の感覚は僕には全く理解出来ません。また、理解できてしまったら終わりですけどね。
でも、腑に落ちないところも…
しかしながら、思うところもあります。
怪物になってしまったクリーデンスを、最終的には殺してしまうんですけど(第二作では何事もなかったかのようにひょっこり出てきますが)、それに対し、主人公側はあの議会に対してもっと怒るべきだったのではないでしょうか?
特にティナは調査部に戻ることを喜んではいけなくて、そんなものは突っぱねるくらいの反骨心が欲しかったです。そうでなければ、クリーデンスの家を何度も訪問していた意味がわからない。
それにしても、強すぎる力を持った少年が、その力を抑えきれず暴走させてしまった場合、最後は殺されてしまう、というモチーフがあると思うのですが(「スター・トレック」でもありました)、それは一体どこから来たものなのでしょうか? やはり何かの神話なのかな? ちょっと不勉強でわからないんですけど、元となったものを知りたいですねぇ。
キャストが気が利いてる
あと、キャストもね、まぁ、主役ということなんですけど、個人的には嬉しかったですねぇ。
主役はあの「レ・ミゼラブル」のマシューですよ! エディ・レッドメイン! 近年最も充実したキャリアを重ねているように感じるんですけど、この人って、ものすごいエリートなんですね! びっくりした。こんな完璧超人もいるんだなぁ。それにしても、カッコいいですね。
そのルックス故か、カッコ良すぎてどこか浮世離れしてるとからか、こういう魔法の世界の、ファンタジー世界にバッチリハマッてる気がします。いやー、素晴らしいですね。
そしてそして! 最後に、ジョニデが出て来た時は、全然知らなかったのでびっくりしました! ここはテンション上がりましたねぇ。
でも、降板…(泣)