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「PSYCHO-PASS Sinners of the System Case.1 罪と罰」ネタバレ有り感想。俺は宜野座大好き、霜月大嫌い!

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霜月が主役ということで、観ようかどうしようか悩んだのですが(霜月が大嫌いなため)、やはりPsycho-Passということで観に行くことにしたのが「PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System Case.1 罪と罰」です。

観てみたら、めちゃくちゃ面白かった! さすがはPsycho-Passですね。

脚本、作画、演出など、作品自体の質も非常に高かったし、モノレールが走る更生施設の描写など、近未来的な映像は今回もカッコ良かったです。

未来の日本の縮図

今までのPsycho-Passは「現代日本の縮図」っていう側面が強かったと思うんです。でも、今回はそればかりか、将来の日本の姿にまで踏み込んでいたと思います。相変わらずの攻めの姿勢を見せつけてくれましたねぇ。

この作品世界のおそらくは百年前、つまり現在の日本ですね、そこで行われた(行われる?)ずさんに投棄された核廃棄物の運搬、そしておそらく再利用(そこまでは描かれていなかった)という題材は、なんというか、日本の危険な未来予想図って感じがします。

また、核廃棄物運搬の隠れ蓑としての犯罪者の更生施設の管理は集団心理によって行われているんですね。その管理の仕方は、なんとなく現代日本国民の心理にも通じるような気がします。なんとなく、戦前の隣組とか、江戸時代の五人組とか、脈々と続く日本の管理制度というか。それは間違いなく現代にも残ってますもんね。

でまた、そこの施設がですねー、どことなく宗教的な雰囲気を醸し出していたのも印象的でしたねぇ。

宜野座かっけぇ!

やはりこの作品の見所は、何と言っても宜野座でしょう! 宜野座は一作ごとに成長してて、どんどん柾岡のとっつぁんに似てくるのが良いです。シリーズが進む毎に好きになってく!

今回、敵のすんげぇ強ぇ奴にボッコボコにされてしまうのですが(でも勝つ)、今後どんどん強く、たくましく、頼りあるキャラになっていくのでしょう。なんせとっつぁんの実の息子ですからね。そうなってもらわなくては困るし、そうなる資質もあるはずです。

また、明らかに狡噛のことを「親友」「正確に言うと腐れ縁」と、懐かしそうに語る場面も良かった。何かこう、「成長」とか、「吹っ切れた」とか、そんな印象を受けます。

そして! 自分を称して「年寄くさいかな」と言ってみたり、子供に「おじさん」と言われても普通に受け入れていたところが、なんか、ホントに成長したなぁ、と思わせます。昔は万年生理って言われてたのになぁオイ!

それと同時に、物語中の時間も随分経過しているのだなぁ、としみじみ思ってしまいます。

霜月いらねぇ!

霜月はですねぇ、それまでは「シビュラシステムの奴隷」だとばかり思っていたのですが、今回シビュラに対して非常に懐疑的であることがわかったり、人を捨て駒として使うことに怒りを覚えていたりと、若干のキャラ変はあった感じですかねぇ。

やはり曲がりなりにも、今回主役的な立ち位置ですからね(今作の本当の主役は宜野座だと個人的には思ってる)。まぁ、そうした主役属性も入れておかないと格好つかないですからね。まぁ、そういった意味では霜月には身に余る光栄を噛みしめて欲しいですね。

とはいえ、です。しょせんは霜月。

潜在犯は殺しても問題ない、と冒頭で語っているあたり、その精神性の根っこのところでは今回の「敵」と実は何ら変わりないのです。

また、簡単に「正義の味方」などと口走る人間は到底信用できん。

「正義」とは不寛容の象徴であり、そいつが振りかざす「正義」以外はどう扱っても良い、という思想に直結するし、「悪」の方から見れば自分たちの方が「正義」となってしまいます。

そんな、底の浅い「正義」感を振りかざし、自己陶酔的な俺様感も相変わらず。結局、しょせんは霜月、です。

今回の映画でも、霜月を無理矢理活躍させたり、あまつさえ特に痛い目に遭うこともなく、なぜスタッフがこのキャラをここまで大事に丁重に扱うのかは全くの謎ですね。それがこの作品一番のミステリーかも。

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