azzurriのショッピングレビュー

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僕が買ったもの、観に行った映画・ライヴなど、要は金を払ったものに対して言いたい放題感想を言わせてもらおうというブログです。オチとかはないです。※ネタバレありまくりなので、注意!

「キングコング:髑髏島の巨神」ネタバレ有り感想。キャストはなかなかだけど美味しくない?!


今年、ハリウッド版「ゴジラvsコング」が公開されるとかしないとか。一応予定ではあるのかな?

というわけで、その布石となる映画「キングコング:髑髏島の巨神」なんですけど、ハリウッドとしては珍しい怪獣映画だったし(ハリウッドが作るモンスター映画は大抵、ホラーかクリーチャー映画で、『怪獣映画』ではない)、キングコングということで、もちろん観に行きましたよ。

モンスターバースシリーズの第二弾。世界線はあの大傑作怪獣映画、ギャレス・エドワーズ版「GODZILLA ゴジラ」と同一のものとなっております。

僕は映画観る前は前情報を極力入れないで観るので、そのこと全然知らなくて、モナークとか出てきた時、「え?!」とか思ってしまいました(^^;;

だもんだから、最後のあの壁画を観た時はブッたまげたし、嬉しかったなぁ……あの時はね。

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キャストがなかなか

キャストがなかなか気が利いてましたねー。

先ず冒頭、いきなり日本兵と米兵の一対一の肉弾戦という異様な幕開け。それを仲裁するのがなんとコング! 異様も異様、とんでもなく異様な開幕となったわけです。

しかし、この冒頭のシーン、それだけではありません。この日本兵が、なんとMIYABI! あのギタリストのMIYABIですよ! これには先ずブッたまげた。いや、シーンそのものにもブッたまげたけど、出演者にブッたまげた。

なるほど、役者陣日本代表というわけですか。まぁ、出番はこれだけだったのですが、インパクトは絶大だったし、やっぱMIYABIカッコいいよなぁ。イケメンで、ホント綺麗な顔してる上、デカい! 190近くあるんじゃないですかね? 向こうの人にも全然負けてない。

それから、サミュエル・L・ジャクソンが出てるのも豪華! なんか、ハリウッドの、この怪獣映画にかける本気度が伺えるかのようです。

しかし、今作のサミュエル・L・ジャクソン、ある意味では割と悪役一辺倒な役どころで、なんか、終始怖かった印象(^^;; もうちょっと、観客側に立った場面も欲しかったかな。

あとは、ジョン・C・ライリーですかね。この方は冒頭でMIYABIと戦っていた米兵の約三十年後の姿、という役。「ゴールデン・リバー」での、人殺し兄弟の兄貴役が記憶に新しいです。

「ゴールデン・リバー」すごく良かったんですけど、なんというか、このジョン・C・ライリーという人、すごく印象が強く残るんですよね。決してイケメンではないけど、なりもデカいし、なんかインパクトがあります。

長く髑髏島に住み、現地人と共に行動してきたこともあって、島で遭難した主人公たちの世話役といったところ。最後はめでたくシカゴに帰ることができるのですが、自宅でくつろぐ彼の姿はホント、微笑ましくて、幸せそうで、観ているこっちまで嬉しくなってくるような。

あと、監督はジョーダン・ボート=ロバーツという人なんですけど、調べてみたら、結構日本のサブカルチャーに詳しい人らしいんです。

だから、この映画でも、様々なそれら日本のサブカルチャーに対するオマージュが隠されているようです。

MIYABIの役名はグンペイ・イカリだし(エヴァのシンジくんの苗字ですね)、コングが大ダコと戦うシーンがあるのですが、これはオリジナルのキングコングではなく、東宝製作の「キングコング対ゴジラ」の1シーンへの明らかなオマージュでしたね。

他にもたくさん、オマージュが散りばめられているそうです。

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ギャレゴジとは真逆

一言で言うと、出し惜しみしない怪獣映画でしたね。

さっきも言ったように、冒頭いきなりコングが現れるし、主人公たちも映画開始からそれほど時間が経たないうちに髑髏島へ上陸するし、すぐに米軍とコングが一戦交える。

その後もコングはしょっ中顔を出すし、他の怪獣もたくさん出てくる。焦らしまくって、あんまり出てこないギャレス・エドワーズゴジラとは明確に同じ世界の話なんですけど、作り方は真逆と言っていいでしょう。

ちなみに、また出てくる怪獣が結構カッコいいのが多いです。ものすごいデカい水牛とか(これがまたどことなく神々しい)、最後のラスボス怪獣も、キモくはあるけど、カッコ良さみたいなものは備わっています。しかし、あのラスボス、後ろ脚なかったけど、どういう原理で移動してんだろ?

それから、コングの戦闘シーンがべらぼうにカッコ良かったです!

ただ、主演怪獣を「正義の味方」的なポジションに置きたがるのは共通していますね。それがLegendaryの基本スタンスなのかもしれないけど、特にそこにこだわる必要もないんじゃないか、と個人的には思っています。

というより、怪獣って、人間には理解不能な、自分の論理で動いている、というのが僕の印象。だから、人間に脅威を与えたり、結果救ってくれたりもする。

「正義の味方」となると、それはちょっと違うのかなと。「正義の味方」というよりは「人間の味方」、もっと言ってしまうと、「人間の守護者」。それはちょっとご都合主義に過ぎるのではないかと思うんですけどね。

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人間のドラマをもっと!

映画としては、そこはかとなく見え隠れする反戦のテーマが根底に流れてるように感じましたね。

なんでも、誰か有名な人の感想だったんだけど、この映画は怪獣映画と戦争映画(主にベトナム反戦映画だと思う)を混ぜた映画だ、と言ってたんですけど、なるほどな、と思いました。確かにそんな雰囲気ある。しかも、舞台設定としては、ベトナムからの撤退、ということなので、明確にその意図はあったかもしれないですね。

まぁ、その混ぜ方が是か非か、ってのもあるとは思いますが、今までなかったということは確かなような気がします。

ただ、登場人物の役割が不明なところがあって、そこは残念でしたね。

特に主役の男が全く美味しくなかったです。

怪獣映画だから主役はあくまで怪獣、という考え方なんでしょうけど、やはり人間側の主役が立ってないと面白くないです。

初代ゴジラシン・ゴジラも、人間側の主役が立っていたからこそ傑作になったと思うんですよね。

怪獣が主役なだけなら、それは豪華な怪獣ジオラマ映画でしかないと思います。

そしてそれが、モンスターバース第三弾に如実に更に極端な形で受け継がれてしまうという…。

思えば「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」の駄作レールはこの映画から敷かれていたのかもしれません。

 

 

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