azzurriのショッピングレビュー

azzurriのショッピングレビュー

僕が買ったもの、観に行った映画・ライヴなど、要は金を払ったものに対して言いたい放題感想を言わせてもらおうというブログです。オチとかはないです。※ネタバレありまくりなので、注意!

「あした世界が終わるとしても」ネタバレ有り感想。ちょっと変わったパラレルもの!!

ashitasekaigaowarutoshitemo.jpg

今年初めて観に行ったアニメ映画は『あした世界が終わるとしても』。評価があまり高くなかったのであんまり期待していなかったのですが、めちゃめちゃ面白かったです!

同じ人物が二つの平行世界に存在して、各人物同士の命が繋がっている、というちょっと変わったパラレルもの。

こういう設定は今までありそうでなかったように思いますがどうでしょう? 僕は観たことがないです。

また、前半は同一人物のロミオとジュリエットという感じで、これひねりがあって面白かったです。

同じ男の子と女の子が、片っぽの世界では両想いで、もう片っぽの世界ではなんと親の仇という。

個人的には全編このまま突っ走っても良かったかもしれないと思いました。こっちの方が『恋と義のどちらを取るか』という命題が突き付けられて、より深いドラマになった気もするんですけどね。

残念ながら、この設定は途中でチャラとなってしまうのですが、次から次へと予想外の展開をしていって、最後まで飽きさせなかったです。

敵と味方が二転三転入れ替わる展開は見事でした。アクションも良かったし。敵の造形もグロカッコいいというか(笑) まぁグロかったんですけどね。

あとは人物の描き方とかもね、細かいところもよく描かれているなぁ、と思いました。

全体を通しては、もちろん恋愛の要素が主な主題ではあると思うんですけど、それと同時に父親、もしくは父子関係というのが裏のテーマ且つ隠然と作品全体を覆っているような気がします。

斯様に父と息子の関係はすれ違いなんでしょうね。

並行世界ものが好きなのですが、多くの場合「今我々が暮らしている現実の世界のもう一つの可能性のあった世界」や「今我々が暮らしている現実の世界とは真逆の世界」が多いと思うんですけど、そのいずれもが「今我々が暮らしている現実の世界の比喩としての世界」、もしくは「将来我々が暮らすかもしれない未来の世界」である場合が多いような気がします。

その意味で、ディストピア的であると思うんです。ディストピア小説とか映画とかって、現代社会の批判や警鐘として世界設定がされている場合が多いですからね。

だから並行世界を異世界として、観光気分で楽しむこともできる一方、自分たちの世界の比喩、として観るとなんだか他人事ではない気がしてきて、ちょっとこっちに近づけて観ることもできる。そうすると、何か妙な怖さというか、切実さを感じて観ることができるんですよね。

だからこういう平行世界ものを観ると、ちょっと目から鱗が落ちるというか、新しい見方ができることもあります。 今回の「もう一つの世界」はわかりやすくディストピアで(笑) 日本公国のどうしようもない貧富の格差やファッショさは、なんか非常に示唆的ではありましたねー。

azzurri.hatenablog.com

azzurri.hatenablog.com
azzurri.hatenablog.com

azzurri.hatenablog.com