azzurriのショッピングレビュー

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僕が買ったもの、観に行った映画・ライヴなど、要は金を払ったものに対して言いたい放題感想を言わせてもらおうというブログです。オチとかはないです。※ネタバレありまくりなので、注意!

「マンチェスター・バイ・ザ・シー」ネタバレ有り感想。男は繊細、女は図太い。

マンチェスター・バイ・ザ・シー」を観たんですけれどもね。

良かったとは思うんです。良かったとは思うんですけれども、ちょいと俺には難しかったやもしれません。

でも、感想書いちゃいます。

ちなみに本作品はアカデミー賞で、主演男優賞と脚本賞を受賞しています。そしてプロデューサーはマット・デイモン! 元々はマット・デイモンが監督兼主演を務める予定だったらしいのですが、スケジュールの都合で断念。

そんな経緯があって、マット・デイモンの旧友であるケイシー・アフレックが代役主演を務めたのですが、結果見事オスカー受賞! 急遽登板したピッチャーがノーヒットノーランやったような感じ? 違う感じ?

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ちょっと俺には難しかったか

何をどう感じていいのか、正直難しい作品でしたねぇ。

ただ、すごく丁寧に誠実に、人や人の感情、生活を描いていたと思います。まさに人生の縮図。というより、人生の一部を切り取った感じ。

ご都合主義やお約束はなかったし、説明台詞も極力なかった。だからこそのわかりにくさだと思います。

正直、甥が立ち直った瞬間なんかはよくわからなかったし。でも、立ち直る、ということは徐々に、そしていつの間にかそうなっているものなのかもしれません。

だとしたら、立ち直った瞬間がわからない、というのもまた誠実な演出なのかもしれません。

人はどんどん弱くなる

「ムーンライト」の時も思ったんですけど、生きていくと、色々あるし、予想や期待してた通りになんて全然いかないし、むしろ逆。だから色々弱くなるんだと思います。

主人公の男には甥がいるんですけど、その甥は子供の頃あれだけ可愛かったのに、今じゃクッソ生意気な最低のガキに育ってしまっているんです。

で、その甥になんとなく主導権を握られてたりします。

弱いですね。

また、主人公の男は自分の不注意からとはいえ、あまりにも辛い目に遭って、妻と別れてから女性を好きになることもできず、ましてや子供なんか育てることもできない。

でも、兄の遺言通り、甥の後見人にならされるのですが、結局乗り越えることなんてできませんでした。

ここがこの映画のすごいところで、取って付けたようなお約束の大団円になんてならない。

でも、確実にひとつ、前に進んだのだと思います。無理に乗り越えることなんてしなくていい。

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誰しも経験すること

主人公に起こることは、あまりにも極端な形ではあるけど、誰しも経験することなのかもしれません。

誰にでも訪れることを映画だから極端に描いた。だから、ホッケーのコーチや街のおじいさんなんかが、主人公たちに「自分も似たような経験をした」と語りかけるのでしょう。

過去に戻らないカットバック

またこの映画では、カットバックがやたら出てきます。カットバックを多用すると、時間がしょっちゅう過去に戻ってしまうため、なんか物語が前に進まない印象を与えてしまうと思います。

でも、この映画のカットバックは、実は時間は過去になんて戻っていなかったと思います。

説明台詞を使うことを極力避けるためのカットバックなんだと思います。

なぜなら、この映画は常に主人公が出ているからです。

主人公目線で語られている。だから、過去のシーンは主人公が現在進行形で、「あの時間軸」で思い出していることなのです。

主人公の頭の中を映像化している。だから、時間は常に一直線に流れていて、主人公の人生の一部をまさに切り取った形で作られたと思います。

言ってみれば、一人称小説を映画でやっているというか。

人ブン殴りすぎ

しかしそれにしても、この主人公、人殴りすぎじゃないですかねw

もう、ホンット、瞬間湯沸かし器って感じで、いきなり殴りかかる。ただそこはイギリス。殴られたら殴り返します。だから、主人公も大体顔が腫れ上がってるという(^^;;

僕が子供の頃はイギリスってのは紳士の国だと言われてたのですが、大人になるにつれて化けの皮が剥がれていきますよね(笑)

今じゃイギリスは荒くれ者の国、というイメージが完全に定着しましたw おそらくは日韓W杯が大きなきっかけでしょうね。大会前の「フーリガンに気をつけろ」報道で煽りまくってましたから。

あ、そいういえばマンチェスターと言えばマンUの本拠地じゃないですか! まぁ、映画の中で甥がやってるスポーツはアイスホッケーなんですけど。

あと、イギリス人のイメージとしては、皮肉屋や底意地が悪い、というのもありますね。「フランダースの犬」やハリーポッターシリーズなどは、まさにイギリス人のそういった気質が炸裂した作品ではないでしょうか。

女は図太い

妻と別れてからは、他の女性を好きになることすらなかった主人公ですが、逆に別れた奥さんは新しく子供も作っています。

主人公がそのことをわかるシーンでは、ムーンライトを思い出してしまいました。昔好きだった人は、当然のことながら昔のままではなく、新しい生活を営んでいる。その現実。

それと同時に、女は図太くて立ち直りが早いとも思いましたね(^^;;

主人公の繊細さとはまさに真逆。

 

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